ホンマタカシ Archives - TOKION https://tokion.jp/tag/takashi-homma/ Tue, 10 Oct 2023 06:19:47 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=6.3.2 https://image.tokion.jp/wp-content/uploads/2020/06/cropped-logo-square-nb-32x32.png ホンマタカシ Archives - TOKION https://tokion.jp/tag/takashi-homma/ 32 32 ホンマタカシによる「即興 ホンマタカシ」展が10月6日から開催 日本の美術館で開かれる約10年ぶりの個展 https://tokion.jp/2023/10/10/9-homma-takashi/ Tue, 10 Oct 2023 07:00:00 +0000 https://tokion.jp/?p=211355 会期は2023年10月6日〜2024年1月21日。建築物の一室をピンホールカメラに仕立て、世界各地の都市を撮影。

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東京都写真美術館は「即興 ホンマタカシ」展を10月6日から2024年1月21日まで開催する。本展はホンマにとって日本の美術館で開かれる約10年ぶりの個展。作家は建築物の一室をピンホールカメラに仕立て、世界各地の都市を撮影した、本展の中核をなす出品作品〈THE NARCISSISTIC CITY〉について、「都市によって都市を撮影する」と述べています。外に向かって開かれた小さな穴から差し込む光は、真っ暗な部屋の中に倒立した都市の風景を即興的に描き出す。出品数は61 点。

そして、この「即興」という言葉が本展では1つのキーワードとなっており、作品や展覧会自体に偶然性を取り入れることに作家の現在の関心はあり、作品の中にも文字として現れる本展の英題 「Revolution 9」は、イギリスのロックバンド、ビートルズがさまざまな音源を元にコラージュのように制作した、同名曲へのオマージュとして捧げられている。

本展では、この10年あまりに制作された作品を中心に、写真・映像表現にラディカルな問いを投げかける作家の今に迫る。

会期中にはホンマの映像作品を1階ホールで特集上映するほか、ホンマが講師を務める計6回の連続ワークショップや、出品作家とゲストによるトーク(12 月17日15:00~16:30)なども予定している。

ホンマタカシ
1962年、東京都生まれ。1999年、写真集『東京郊外』(光琳社出版)で第24回木村伊兵衛写真賞を受賞。2011–2012年、個展「ニュー・ドキュメンタリー」(金沢21世紀美術館、東京オペラシティアートギャラリー、丸亀市猪熊弦一郎現代美術館)を開催。著書に『ホンマタカシの換骨奪胎―やって みてわかった!最新映像リテラシー入門―』(新潮社、2018年)など。作品集に『Tokyo and my Daughter』(Nieves、2006年)、『THE NARCISSISTIC CITY』(MACK、2016年)、『Looking Through: Le Corbusier Windows』(窓研究所/カナダ建築センター/Koenig Books、2019年)など。また、『Thirty-Six Views of Mount Fuji』(MACK、2023年)、『TOKYO OLYMPIA』(Nieves、2023年)を刊行予定。

■「即興 ホンマタカシ」
会期:2023年10月6日〜2024年1月21日
会場:東京都写真美術館 2F 展示室
住所:東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内
時間:10:00〜18:00(木・金は20:00まで)※入館は閉館30分前まで
休館日:月曜日(月曜日が祝休日の場合は翌平日)、年末年始(12月29日〜1月1日) 
料金:一般 ¥700  /大学・専門学校生 ¥560 /中高生・65 歳以上 ¥350
※小学生以下及び都内在住・在学の中学生、障害者手帳をお持ちの方とその介護者(2人まで)は無料。 ※1月2日、3日は無料。開館記念日のため1月21日は無料。

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サンローランが6都市とコネクトした4日間 東京の「都市とファッション」を写したホンマタカシの話 https://tokion.jp/2022/07/23/interview-takashi-honma-self-07/ Sat, 23 Jul 2022 06:00:00 +0000 https://tokion.jp/?p=134218 世界6都市で開催された「サンローラン」のアンソニー・ヴァカレロによるアート・プロジェクト「SELF 07」。東京展について、マグナムのゲストフォトグラファー、ホンマタカシに制作背景等を聞く。

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2022年6月9日、「サンローラン」のクリエイティブ・ディレクター、アンソニー・ヴァカレロが束ねるアート・プロジェクト「SELF 07」が世界6都市で同時スタートした。円柱に囲まれた吹き抜けのスペースで、各都市1名のフォトグラファーの作品を展示。一周ぐるりと鏡面になっている外観が周囲の景色を映し出し、都市と溶け込むように同化する。

「サンローラン」というブランドは多くを言葉で語ろうとしない一方、アートとのつながりが深く、これまでも多様なフォトグラファー、映画監督やアーティスト達とコラボレーションしてきた。そのルーツをさらに自由に拡張し、多彩なつながりをリアルに可視化させたのが、今回の「SELF 07」だ。建て込みのディテールを都市ごとに最適化させながら、共通事項としていずれもサークルの中央に木が植えられている。まるでそこにあらかじめ根を張っていた木を取り囲むように展示された6都市6様の写真。国、都市、文化、そこに生きる個人とファッション。複雑な個性を内包する「サンローラン」の今が、各都市に生きるフォトグラファー達のまなざしを通して浮かび上がる。

アンソニー・ヴァカレロがキュレーションするアート・プロジェクト「SELF」。森山大道を迎え、パリフォトで作品展示を行った2018年のスタートから7回目を迎える今回は、写真家集団マグナムとのタッグで、東京はホンマタカシがゲストフォトグラファーとして参加している。

渋谷・宮下公園の屋上に広がる芝生ひろばのど真ん中に、東京会場はポップアップ。サークルの裂け目から入って左手、渋谷駅側のウォール全面を覆うのは、カメラオブスキュラで写し取られたビル群のイメージだ。ホンマタカシは活動初期からカメラオブスキュラの技法を実践しており、今回もどこか都内ホテルの一室をカメラに見立てて、窓の外の景色を捉えたようだ。ボタン穴ほどの小さな1点を除き、完全に光を遮った部屋に充満するイメージは、まさに今回の展示と近い見え方なのだろうか、と一瞬想像するが、今回の設営は屋根がないので、カメラオブスキュラの壁の上はスコンと抜けて空。初日はあいにくの雨だったが、最終日には太陽の光が燦々と差し込み、見たことのない景色を立ち上げていた。対面のウォールには、サンローランの服を着た男女のモデル写真と、都市の写真がそれぞれ10枚ずつ、額装なしのランダムなレイアウトで貼られている。

「今しか撮れないもので、先々まで残る写真。それを僕は撮っています」

−−ひと目でホンマさんとわかる、都市とファッションが共存する写真でした。

ホンマタカシ(以下、ホンマ):このプロジェクトの話を最初に頂いた時、まず先方に質問したのは、いつもの僕のスタイルでやっていいのかということ。「もちろん。だから選んだ」といってもらえました。僕が、例えば白バックでロックな写真を撮るのは違うでしょう。その点、森山大道さんの回は、「サンローラン」の世界観とも合っていましたよね。

−−東京の都市をテーマにした撮影は、これまでも多くありましたよね。

ホンマ:そうですね。海外から声がかかる時は、大体「東京のストーリー」を撮ってといわれます。撮るのは、服と着たモデルと都市の写真で、レイアウトも自分で組みます。どのメディア、どのブランドでも、それが僕のスタイルでいつも変わらない。

−−今回、モノクロの写真が混ざっていたのは、ちょっと新鮮に映りました。

ホンマ:そこは新しいアレンジでした。

−−車道や横断歩道、ガードレールや標識など、記号的な要素がいつもより印象的に入り込んでいる印象です。

ホンマ:僕等の行動は、実は東京という街の圧によって、制約され、誘導されている。今回の展示リリースには、そんなコメントを寄せました。

−−パリの空港で撮ったハリー・グリエールの写真も、人の流れを誘導するサインが目立ちました。他都市の写真を、ホンマさんはどうご覧になっていますか。

ホンマ:パリの写真はものすごく作り込んであってすごいと思いました。今回のプロジェクトは、6ヵ所で次々にスタートするっていう同時開催のコンセプトがおもしろいと思う。4日間しかないので、できることならワープして自分も見に行きたい。他都市の写真とミックスして並べて、バーチャルでも見れるようになったら楽しいですね。

−−これぞという決定的瞬間を捉えてきたマグナムの方向性と、写り込んでしまうハプニングの要素も楽しむようなホンマさんの写真のアプローチは一見相いれず、意外な座組みだなと思いました。

ホンマ:どうかな。全く方向性が違うかというと、そうでもない。なぜならファッション写真は、ドキュメンタリーだから。その時の洋服で、その時のモデルを東京で撮る。今しか撮れないもので、先々まで残る写真。それを僕は撮っています。

ホンマタカシ
1991~1992年にかけてロンドンに滞在し、カルチャー誌「i-D」で活躍する。1999年、写真集『東京郊外 TOKYO SUBURBIA』(光琳社出版)で第24回木村伊兵衛写真賞受賞。2011年から2012年にかけて、個展『ニュー・ドキュメンタリー』を日本国内3ヵ所の美術館で開催。著書に『たのしい写真 よい子のための 写真教室』、近年の作品集に『THE NARCISSISTIC CITY』、『TRAILS』(ともにMACK)がある。また2019年に『Symphony その森の子供 mushrooms from the forest』、『Looking Through – Le Corbusier Windows』を刊行。 現在、東京造形大学大学院客員教授。

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「サンローラン」によるアートプロジェクト「SELF 07」が開催 東京では写真家・ホンマタカシの作品を展示 https://tokion.jp/2022/06/10/saintlaurent_self07/ Fri, 10 Jun 2022 01:00:00 +0000 https://tokion.jp/?p=123164 第7回目を迎える「サンローラン」によるアートプロジェクト「SELF 07」が宮下公園でスタート。初開催となる東京では写真家・ホンマタカシを選出。

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「サンローラン(SAINT LAURENT)」はクリエイティブ・ディレクター、アンソニー・ヴァカレロ(Anthony Vaccarello)がキュレーションを手掛けるアートプロジェクト「SELF 07」を、渋谷区宮下公園芝生ひろばで12日まで開催している。

同展はフォトグラファーやアーティストの感性を通して、「サンローラン」が表現する世界観や複雑性を浮き彫りにしながら、多様な要素から成るメゾンの個性を捉えるプロジェクトだ。

第7回目を迎える今回は、各都市でその場所と強いつながりを持つ写真家の撮り下ろし作品を公開している。初開催となる東京では写真家ホンマタカシの作品を展示する。東京の他にパリではハリー・グリエール(Harry Gruyaert)、ロンドンはオリヴィア・アーサー(Olivia Arthur)、ニューヨークはアレックス・ウェッブ(Alex Webb)、ソウルはテソン・リー(Daesung Lee)、上海はバードヘッド(Birdheard)が選出され、それぞれの個性が反映された作品が、各国で同時期に展示される。

ホンマタカシとテソン・リー、バードヘッドはマグナム・フォトのゲストフォトグラファーとなる。

■サンローラン「SELF 07」
会期:6月12日まで
会場:渋谷区立宮下公園 芝生ひろば
住所:東京都渋谷区神宮前6-20-10 MIYASHITA PARK
時間:10:00〜20:00
入場料:無料

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写真家・ホンマタカシの展示が「ティーハウス ニューバランス」で開催 来場者は出力カラープリントの持ち帰りも可能 https://tokion.jp/2021/12/06/t-house-new-balance-tokyo-new-scapes-by-takashi-homma/ Mon, 06 Dec 2021 08:00:00 +0000 https://tokion.jp/?p=82030 12月10日から2022年1月25日まで、東京・日本橋浜町にある「ティーハウス ニューバランス」で開催。「Casa BRUTUS」の連載から新作まで。

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写真家 のホンマタカシは12月10日から2022年1月25日まで、東京・日本橋浜町にある「ティーハウス ニューバランス」でインスタレーション“TOKYO NEW SCAPES BY TAKASHI HOMMA”を開催する。

本展示は、「Casa BRUTUS」協力のもと、同誌で2015年9月号からスタートした連載企画「TOKYO NEW SCAPES」の作品を中心に、新たな解釈(=東京の日常)で撮り下ろした新作も展示。期間中は同ショップの壁面に出力されたカラープリントを展示し、実際に来場者はその出力カラープリントを持ち帰ることができる。※1名につき1枚で期間中は1度のみ。

■ TOKYO NEW SCAPES BY TAKASHI HOMMA
会期:2021年12月10日〜2022年1月25日 
会場:ティーハウス ニューバランス(T-HOUSE New Balance)
住所:東京都中央区日本橋浜町3-9-2
時間:(月・火)11:00〜14:00、15:00 〜19:00(金・土・日)11:00〜19:00 
休日:水・木曜日
※新型コロナウイルス感染症対策および営業時間と定休日についての最新情報は、オフィシャルインスタグラム@newbalance_t_houseを確認ください。

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ホンマタカシが考えるドキュメンタリー映画とは 『建築と時間と妹島和世』の場合 https://tokion.jp/2020/10/02/takashi-honma-kazuyo-sejima/ Fri, 02 Oct 2020 11:00:48 +0000 https://tokion.jp/?p=6955 写真家のホンマタカシが考えるドキュメンタリー映画とはどういったものか。実際に監督・撮影を手掛けた『建築と時間と妹島和世』のケースをもとに、その思考に迫る。

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写真家のホンマタカシが監督・撮影を手掛けたドキュメンタリー映画『建築と時間と妹島和世』が10月3日から東京・渋谷のユーロスペースで公開される。本作は建築家・妹島和世が、大阪芸術大学アートサイエンス学科の新校舎を設計、建築していく様子を3年半にわたって記録し、1人の建築家がひとつの建築に向き合う姿を鮮明に描き出している。

——今回ホンマさんが『建築と時間と妹島和世』の監督を務めたきっかけから教えてください。

ホンマタカシ (以下、ホンマ):大阪芸術大学に頼まれたのがきっかけです。当初はまだ映画にすることは決まっていなくて、「半年に1度記録映像を撮影してほしい」という依頼でした。大阪芸術大学には建築学科もあるので、教育用にという考えがあったんだと思います。それで半分くらい撮影した段階で、映画化の話が出てきて、今回の上映に至りました。

ドキュメンタリー映画というとずっと密着して撮影しているというイメージかもしれませんが、そんなことはなくて、3年半で撮影したのは6回です。1回分の素材が大体10分ほどで、それで上映時間も60分なんです。

——タイトルが『建築と時間と妹島和世』と非常にシンプルです。これはすぐ決まったんですか?

ホンマ:シンプルかつ建築と時間と妹島さんを同じ分量で存在させたかったので、このタイトルにしました。普通だったら映画の中でもっと妹島さんの人間的な部分をフォーカスするかもしれないんですが。見終わったあとに妹島さんに「ホンマさん私にあまり興味ないのね」って言われるくらい、建築と時間にもフォーカスしています。

——それでも今作はナレーションがなく、妹島さんの語りで構成されていることで、魅力的な人柄も伝わってきます。

ホンマ:僕は何かメッセージを伝えるためにドキュメンタリーを撮っているわけではありません。半年に1度妹島さんにインタビューして、その時にどういったことを考えているのか、またその思考がどう変化していっているのかに興味があったんです。だから僕の方から妹島さんの魅力はここですよということを伝えたいわけではなく、観てくれた人がそれぞれに妹島さんの魅力を感じてくれたらいいです。

建築家の妹島和世

——ホンマさんは多くの妹島さんが手掛けた建築の写真も撮られていますが、妹島さんが手掛けた建築の魅力はどこにあると思いますか?

ホンマ:僕と妹島さんは1990年代後半に出会ったんですが、当時は前の世代の建築家と比べて、妹島さんの建築は「透明な建築」「軽い建築」と言われていました。僕も1990年代半ばにデビューした時に、「明るい写真」と言われていて批判されたことがあって。だからお互いの質感が合ったというか、すごく感覚が近いなと感じました。だからこそ妹島さんの建築だと撮ろうと思えるんです。僕は建築全般に興味があるわけではないので、誰の建築でも撮影できるというわけではないんです。今回は妹島さんのドキュメンタリーだから撮れましたが、これが安藤忠雄さんだと撮れないんです。

——画角が縦位置や横位置、正方形とさまざまで、それが新鮮でした。そこにはどういった意図が込めれられているのでしょうか?

ホンマ:もともと映画にするつもりもなかったので、人物だったら縦位置の方がおさまりがいいとか、広く見せる必要があるから横位置の方がいいとか、写真家的な発想で画角は決めています。動画だから横位置で撮らなければいけないということでもないと思っているので。

——ナレーションがない分、音楽もすごく印象に残っています。音楽担当として、注目の若手ドラマーの石若駿さんを起用した狙いは?

ホンマ:彼は基本的にはドラマーなんですが、以前ソロコンサートでピアノをひいているところを見て、それが即興だったんですが上手い下手を通りこして、すごく有機的だと感じました。それを聴いた時に妹島さんが建築を作る際の有機的な思考に合うんじゃないかと思って依頼しました。今回は即興でドラムとピアノをオーバー・ダビングして10種類ほどやってもらって、その中から1つ選びました。

——ホンマさんはいくつかドキュメンタリー映画を撮られていますが、写真家であるホンマさんがドキュメンタリー映画を撮る動機は?

ホンマ:ドキュメンタリー作品だと結論ありきで作られているものも多いですが、僕の場合は結果にはあまり興味がなくて、ある程度フラットに見ながらその過程を映すことに興味があります。あくまで写真の延長線上でできる範囲内でという考えで、ドラマチックにドキュメンタリー映画を作るのは僕の仕事ではないと思っています。

だから今回も建築ができあがっていく過程で、その都度妹島さんが何を考えているかに興味があったんです。例えば映画の中に妹島さんが工事現場を歩いていて、僕が遠くから望遠で撮影しているシーンがあるんですが、普通だと近くで撮影して表情やしぐさなどをしっかりと撮影すると思うんです。僕はそこで妹島さんが歩きながら何を発話したかに興味がある。だから建築ができあがってからも振り返ってどうでしたかという質問もしていないし、そこには興味がないんです。この作品も観た人がそれぞれにできあがった建築や妹島さんについて感じてもらえればと思います。

妹島和世
建築家。1956年茨城県生まれ。1981年日本女子大学大学院家政学研究科を修了。1987年妹島和世建築設計事務所設立。1995年西沢立衛と共にSANAAを設立。2010年第12回べネチアビエンナーレ国際建築展の総合ディレクターを務める。日本建築学会賞*、べネチアビエンナーレ国際建築展金獅子賞*、プリツカー賞*、芸術文化勲章オフィシエ、紫綬褒章などを受賞。現在、ミラノ工科大学教授、横浜国立大学大学院建築都市スクール (Y-GSA)教授、日本女子大学客員教授、大阪芸術大学客員教授。*は SANAA として。 

ホンマタカシ
写真家。1962年東京都生まれ。1999年、写真集『東京郊外 TOKYOSUBURBIA』(光琳社出版)で第24回木村伊兵衛写真賞受賞。2011年から2012年にかけて、個展「ニュー・ドキュメンタリー」を日本国内3ヵ所の美術館で開催。著書に『たのしい写真 よい子のための写真教室』、近年の作品集に『THE NARCISSISTIC CITY』 (MACK)、『TRAILS』(MACK)がある。また 2019年に『Symphony その森の子供 mushrooms from the forest』(Case Publishing)、 『Looking Through Le Corbusier Windows』(Walther König, CCA, 窓研究所)を刊行。 現在、東京造形大学大学院 客員教授。

『建築と時間と妹島和世』
監督・撮影:ホンマタカシ/出演:妹島和世/製作:大阪芸術大学
Copyright 2020 Osaka University of Arts. All Rights Reserved.
2020年/日本/カラー/16:9/60分/英語字幕付き 配給:ユーロスペース
公式ウェブサイト:kazuyosejima-movie.com

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