井上エリ, Author at TOKION - カッティングエッジなカルチャー&ファッション情報 https://tokion.jp/author/elie-inoue/ Wed, 29 Nov 2023 03:53:00 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=6.3.2 https://image.tokion.jp/wp-content/uploads/2020/06/cropped-logo-square-nb-32x32.png 井上エリ, Author at TOKION - カッティングエッジなカルチャー&ファッション情報 https://tokion.jp/author/elie-inoue/ 32 32 連載「ヨーロッパのJビューティ通信」Vol.11 敏感肌に悩むすべての女性に最善策をささげる「エヴィドンス ドゥ ボーテ」 https://tokion.jp/2023/12/01/j-beauty-report-from-europe-vol11/ Fri, 01 Dec 2023 06:00:00 +0000 https://tokion.jp/?p=217304 日本の美容ブランドのヨーロッパ市場進出をコンサルティングする「デッシーニュ」須山佳子による、ヨーロッパのJビューティブランドを考察する連載企画。第11回は「エヴィドンス ドゥ ボーテ」。

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シャルル・エドゥアール・バルト

シャルル・エドゥアール・バルト
「エヴィドンス ドゥ ボーテ」会長兼CEO。南フランス出身で、ラグジュアリーファッションの業界でキャリアを積む。実業家として多くの事業を手掛け、2006年に「エヴィドンス ドゥ ボーテ」を創設。

須山佳子

須山佳子
東京都生まれ、パリ在住20年。アンスティチュ・フランセ モード(INSTITUT FRANCAIS DE LA MODE)でブランド経営学のMBAを取得。2010年に日本からのヨーロッパ市場への進出、ブランド戦略、セールス、コミュニケーション専門のコンサルティング会社「デッシーニュ」を立ち上げる。2016 年、Jビューティとライフスタイルブランドをキュレーションするコンセプトプロジェクト「ビジョ(Bijo;)」を主宰。取引先はハロッズ、ボンマルシェ、リッツ・パリ、セフォラなど大手デパートからセレクトショップまで約20ヵ国、150店舗。

欧米の美容業界で注目を集める“Jビューティ”。伝統に培われた美意識と、概念や習慣に由来する日本の美を象徴した美容法が、世界中の人々の日常の一部へと浸透し始めた。連載「ヨーロッパのJビューティ通信」では、欧米で知名度を上げるJビューティブランドを紹介し、日本古来の美容法を深く掘り下げていく。同連載の監修を行うのは、パリ在住20年以上で、日本の美容ブランドのヨーロッパ市場進出をコンサルティングする「デッシーニュ」の須山佳子代表。ヨーロッパのJビューティトレンドの立役者である彼女がオススメするブランドの魅力と、それぞれが捉える日本の美意識に迫る。

第11回は、元フジテレビのアナウンサー中村江里子の夫である、シャルル・エドゥアール・バルトが創設したエイジングケアコスメティックブランド「エヴィドンス ドゥ ボーテ」。 “完璧な美の証”という意味をもつブランド名は、その名が示す通り、年齢を超越した完璧なまでに美しい肌を実現する確かな効果を追求するという意味が込められている。フランスの高い化粧品開発力とラグジュアリー、そして日本の繊細で先進的なテクノロジーを見事に調和させた製品は、世界各国の高級ホテルやブティックで取り扱われている。そのすべての始まりは、敏感肌に悩む妻に最善の解決策を提示するため。日本の精神性にも深く共鳴する彼に、創設から現在までの約17年の歩みについて聞いた。

「日本に行くことは創造性のバッテリーを充電し、エネルギーを補給する方法」

−−まずは「エヴィドンス ドゥ ボーテ」について教えてください。

シャルル・エドゥアール・バルト(以下、シャルル・エドゥアール):私達の使命は、確かな効果と敏感肌を含むすべての肌質を持つ女性にさまざまな感覚を提供することです。ブランド創設当初の目標は、自分の肌に合った製品を見つけるのに苦労している妻に解決策を提示することでした。妻は市販のクリームの効果を信じ、多くの製品を購入しましたが、毎回失望していました。 夫として、生涯をかけて選んだ彼女に解決策を提供しなければならないと思ったのです。また、彼女のように敏感肌に悩む多くの女性とその解決策を共有できるだろうと思いました。この探求が「エヴィドンス ドゥ ボーテ」の使命となりました。フランスと日本の伝統と哲学を表現することが、ブランドを唯一無二の存在なのだと思います。

−−「エヴィドンス ドゥ ボーテ」のベストセラーとシグネチャー商品は?

シャルル・エドゥアール:ベストセラーは、私達が誇りを持つオリジナル製品です。一つ目は“スペシャルマスク”。わずか15分で肌をリフトアップしてリフレッシュできるので、出掛ける前に最適なマスクです。2つ目に挙げる“モイスチャライジングローション”は、すべての肌質に合うにブースターで、その後に使用する製品の効果を高めます。最後に、「エヴィドンス ドゥ ボーテ」の製品で最も広く知られている“トータル・シールドSPF 50 PA ++++”は、メイクアップの直前に使用できる肌を優しいベールで保護するアイテムです。

−−顧客からの反響は?

シャルル・エドゥアール:常にお客様を最高の大使であると考える私達にとって、フィードバックは私達が日々行っている選択を裏付けるものであり、とても嬉しく思います。“Kaizen(改善)”の理念に基づいて自社の業務を改善するよう取り組んでおり、女性がこの献身的な姿勢を当社の製品に感じ、高く評価していると私は心から信じています。 これからも育んでいきたい大切な関係です。

−−各国に独自の美容文化がある中で、なぜJビューティに魅了されたのでしょうか?

シャルル・エドゥアール:初めて日本に足を踏み入れた時、その美しさ、洗練さに魅了されました。そして最も美しい女性、妻の江里子に出会いました。日本が常にさらなる洗練さと精度を追求する中で、トレンドに左右されず品質のみを重視するJビューティは、私にとって永遠に意義深いものであり続けるでしょう。作法や儀式を通して完璧を目指す、それが最高のJビューティだと考えます。

−−美容以外で、あなたが日本からインスピレーションを得る要素とは何ですか?

シャルル・エドゥアール:日本には洗練さに対する、枯渇することのない着想源があります。食器であれ、衣類であれ、食事であれ……あらゆるテーマに真剣に取り組み、情熱を注ぐことができる国なのです。私はそれほど客観的な人間ではないので個人的な意見になりますが、日本に行くことは創造性のバッテリーを充電し、エネルギーを補給する方法でもあるのです。

−−最後に、今後のヴィジョンについて教えてください。

シャルル・エドゥアール:「エヴィドンス ドゥ ボーテ」に対する私のヴィジョンは、あらゆる取り組みにおいて優れていることです。幸運なことに、パリの高級ホテル「ローズウッド」、ロンドンの百貨店「ハロッズ」、上海を拠点にする国際的な美容プラットフォーム「シヤング」など素晴らしいパートナーと非常に有望なプロジェクトを推進しており、それらを実現できる堅固なチームに恵まれています。私の最終的な目標は、「エヴィドンス ドゥ ボーテ」を世界ナンバーワンのブランドに育てること。独自性がそれを可能にすると信じています。

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連載「ヨーロッパのJビューティ通信」Vol.10 俳句と香りで紡ぐ「フロライク パリ」の詩的な物語 https://tokion.jp/2023/08/02/j-beauty-report-from-europe-vol10/ Wed, 02 Aug 2023 06:00:00 +0000 https://tokion.jp/?p=201422 日本の美容ブランドのヨーロッパ市場進出をコンサルティングする「デッシーニュ」須山佳子による、ヨーロッパのJビューティブランドを考察する連載企画。第10回は「イプサム アリイ」。

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ララ・モロイ

クララ・モロイ
パリ生まれ。文学を学び、カルチャーマガジンの刊行等メディアに携わっていた2007年に、世界で最も才能ある調香師にフィーチャーした書籍『22 perfumers in creation』を出版。影響を受けていた調香師アリエノール・マスネとの出会いが、幼少期から魅了されていた香水の世界へと入るきっかけになる。2017年、夫のジョンとともに「フロライク パリ」を創設。香水を通して、作家やアーティスト、デザイナーとのコラボレーションも手がける。

須山佳子

須山佳子
東京都生まれ、パリ在住20年。アンスティチュ・フランセ モード(INSTITUT FRANCAIS DE LA MODE)でブランド経営学のMBAを取得。2010年に日本からのヨーロッパ市場への進出、ブランド戦略、セールス、コミュニケーション専門のコンサルティング会社「デッシーニュ」を立ち上げる。2016 年、Jビューティとライフスタイルブランドをキュレーションするコンセプトプロジェクト「ビジョ(Bijo;)」を主宰。取引先はハロッズ、ボンマルシェ、リッツ・パリ、セフォラなど大手デパートからセレクトショップまで約20ヵ国、150店舗。

欧米の美容業界で注目を集める“Jビューティ”。伝統に培われた美意識と、概念や習慣に由来する日本の美を象徴した美容法が、世界中の人々の日常の一部へと浸透し始めた。連載「ヨーロッパのJビューティ通信」は、欧米で知名度を上げるJビューティブランドを紹介し、日本古来の美容法を深く掘り下げていく。同連載の監修を行うのは、パリ在住20年以上で、日本の美容ブランドのヨーロッパ市場進出をコンサルティングする「デッシーニュ」の須山佳子代表。ヨーロッパのJビューティトレンドの立役者である彼女がオススメするブランドの魅力と、それぞれが捉える日本の美意識に迫る。

第10回は、俳句と香りを融合させた、スイス拠点の香水ブランド「フロライク パリ」。 出発点は、文学を愛する共同創設者クララ・モロイが夫とともに訪れた日本への旅だという。日本独自の美意識と文学、特に俳句に魅せられ、嗅覚を通して物語を紡ぐ香水のアイデアを具現化させていった。須山氏も、あらゆる感情を呼び起こす「フロライク パリ」の虜になった1人だ。俳句だけでなく、古来の日本文化に精通したクララに、ブランドの源である詩的な日本の美意識について聞いた。

日本の香道、茶、生花等の伝統に基づいたブランディング

−−まずは「フロライク パリ」について教えてください。

クララ・モロイ(以下、クララ):全体的なアプローチは、アジアの文化と文学の中心にある、日常のしぐさや心遣いに結びついた美の感覚にあります。コレクションは、香道、茶、生け花といった伝統的な儀式に基づいており、ブティックでは、お茶を飲みながら、時間をかけて希望に応じて個々の香りを発見することを目的とした体験を提供しています。香りの声に“耳を傾け”、私達を導いてくれるもの……甘さ、刺激、思い出を迎え入れるのです。そして、各ボトルに施されたパターンや、トラベルケースとなるストッパーの二重使用など、ディテールにもこだわっています。母なる大地の豊かさに敬意を表した自然の重要性—すべてが香水そのものを生きる芸術とするのに貢献しています。

−−「フロライク パリ」を立ち上げた経緯とは?

クララ:すべては、夫のジョンが2008年に日本へ旅行したことから始まりました。アートで有名な直島の他に東京や京都も訪れ、美しいコントラストと陰影に囲まれたユニークな雰囲気に魅了されました。そこで感じた文化、美意識、時間に関連する感覚が私達のモチベーションの源泉となり、自然と芸術、美を祝う香りの儀式を思い浮かべました。最初は「メモ パリ」という香水ブランドを立ち上げ、2017年に「フロライク パリ」として身を結んだのです。

−−俳句との出合いは?

クララ:文学に情熱を持っていて、作家でもあるので、読書を通して特に俳句に深く心を動かされます。俳句は短い形式で、5・7・5から成る、日本の詩歌特有のもの。その強さと繊細さが、短い瞬間に存在することで、想像力に響くのです。また、季節や自然の移ろいとしばしば結びついていることから、俳句を読むと、強烈な視覚的・感情的な感覚を喚起します。もし、それを嗅ぐことができたら。私は短くて強い嗅覚の詩が可能かもしれないという考えを持ちました。「フロライク パリ」はこのヴィジョンの結果であり、フローラ、花、そして自然と俳句、詩を結びつけています。

−−「フロライク パリ」のベストセラーとシグネチャー商品は?

クララ:“One Umbrella For Two”が人気ですね。この香りは、甘くフルーティーなカシスのオイルと玄米茶エキス、ヒノキオイルを組み合わせたものです。インスピレーション源は、和傘と呼ばれる伝統的な日本の傘から来ており、ある俳句には「空を見上げる / 雨は降らず / 1つの傘、2人で」とも書かれています。

アイコニックな香りとして、“Shadowing”コレクションも挙げられます。これには2つの香りが含まれており“軽いシャドウ(Sleeping On The Roof)”と“濃いシャドウ(Between Two Trees)”といい、私にとって特別なもので、香水の新しい使い方を紹介しているものです。アイデアは、あなたのお気に入りの香りを、“軽いシャドウ”または“濃いシャドウ”のどちらかを選んで、香水とシャドウを並べて使用することで、香りを引き立てるというものです。シャドウのイメージ、存在、デザインをインスピレーション源にしており、生け花のように、光を通して作り出される花の形が、花束そのものと同じくらい重要であると思います。

最後に、アジアのお客さまには、ロマンチックなシトラスの官能性を持つ“Just A Rose”、濃厚な木の香りの“Golden Eyes”、フレッシュでスパイシーな“I Am Coming Home”(ホワイトティーとカルダモンオイルの組み合わせ)、芳香のある花の心を持つ“In The Dark”、果実の木の香りが広がる美しいスイレンの“In The Rain”が人気です。

自分の直感や信念を信じる

−−顧客からの反響は?

クララ:お客さまは、香水の背景を感じ取り、ノートやアコードのバランス、ボトルのデザインなどを評価していると思います。彼らの感情は、小さなディテールの積み重ねによって魔法が起こり、パズルが少しずつ形作られ、イメージが徐々に現れてくるんだと思います。貴重な香りが明らかにされていくプロセスです。ボトルの裏に刻まれた俳句、インスピレーションを与えるカラフルで現代的なデザインのキャップ(商品によって異なる)、携帯用スプレーの繊細さ等のすべてが顧客に貢献していることを願っています。

−−最後に、今後のヴィジョンについて教えてください。

クララ:私達は、自分の直感や信念にできるだけ忠実に従って、流行やトレンドを追従しようとしません。密に官能的でありながら控えめだけど大胆であり、地に足の着いた存在でありながらも儚く、肉体と魂を持ち合わせています。そして、愛によってすべてが成り立っていると考えています。私達は、日本の多くの香水愛好家にも「フロライク パリ」を楽しんでもらえることを願っています。

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連載「ヨーロッパのJビューティ通信」Vol.9 漢方薬の力を最大限に生かす「イプサム アリイ」が、日本の美容儀式を世界へ届ける https://tokion.jp/2023/06/18/j-beauty-report-from-europe-vol9/ Sun, 18 Jun 2023 06:00:00 +0000 https://tokion.jp/?p=191232 日本の美容ブランドのヨーロッパ市場進出をコンサルティングする「デッシーニュ」須山佳子による、ヨーロッパのJビューティブランドを考察する連載企画。第9回は「イプサム アリイ」。

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欧米の美容業界で注目を集める“Jビューティ”。伝統に培われた美意識と、概念や習慣に由来する日本の美を象徴した美容法が、世界中の人々の日常の一部へと浸透し始めた。連載「ヨーロッパのJビューティ通信」は、欧米で知名度を上げるJビューティブランドを紹介し、日本古来の美容法を深く掘り下げていく。同連載の監修を行うのは、パリ在住20年以上で、日本の美容ブランドのヨーロッパ市場進出をコンサルティングする「デッシーニュ」の須山佳子代表。ヨーロッパのJビューティトレンドの立役者である彼女がオススメするブランドの魅力と、それぞれが捉える日本の美意識に迫る。

第9回は、漢方薬と現代科学を融合させて、スキンケア製品へと転換させたスイスに拠点を置く「イプサム アリイ」。須山氏も、その哲学的なアプローチに魅了された1人だ。創業者であるキコック・ヴェオプラセウトとノラ・カトウの2人はともに日本との関わりを持ちながら、インターナショナルな経験を重ねてきた。日本の伝統に根差した漢方薬の力を、世界へと浸透させるという使命のもと、「イプサム アリイ」を通して肌だけではなく心身の健康を導く。今回は共同創始者キコックに、漢方薬との出合いとその本質的な力について聞いた。

イプサム アリイ

イプサム アリイ
キコック・ヴェオプラセウトは、小児科医として西洋医学を東洋のハーブ療法で補う母親のもと、フランスで生まれた。フランスとアメリカで学業を修め、キャリアのために東京で8年間を過ごす中で出産、育児を経験。その頃に、妊娠には鍼治療、筋肉の凝りには指圧、睡眠や皮膚の問題には漢方の力と、日本の伝統的な医学に出合った。共同創業者のノラ・カトウは、日本出身の父とドイツ出身の母のもと、両国で生まれ育った。ドイツで学び、フランスでMBAを取得。ヨーロッパと日本の高級化粧品会社で働き、20代を過ごした日本で身につけた日本式の美容法を日常に取り入れ、現在は子どもにも伝えている。

須山佳子

須山佳子
東京生まれ、パリ在住20年。アンスティチュ・フランセ モード(INSTITUT FRANCAIS DE LA MODE)にてブランド経営学のMBAを取得。2010年に日本からのヨーロッパ市場への進出、ブランド戦略、セールス、コミュニケーション専門のコンサルティング会社「デッシーニュ」を立ち上げる。2016 年、Jビューティとライフスタイルブランドをキュレーションするコンセプトプロジェクト「Bijo;」を主宰。取引先はハロッズ、ボンマルシェ、リッツ・パリ、セフォラなど大手デパートからセレクトショップまで約20ヵ国、150店舗。

日本の漢方の哲学を基盤にした日本製のスキンケア製品をヨーロッパに届ける

−−まずは、「イプサム アリイ」について教えてください。

キコック・ヴェオプラセウト(以下、キコック):私達は、多忙な生活の中でバランスを見出し、無駄なものをそぎ落とし、循環を巡らせる、日本の漢方の哲学を基盤にした日本製のスキンケア製品をヨーロッパに届けるという使命を掲げています。厳格なEU規制に準拠するため、そしてユーザーにピュアで最高品質の製品を保証するために、可能な限り成分を取り除くことに注力しました。敏感肌にとっては、刺激が強すぎる成分もあり、製品には香料を一切加えていません。そして、現代科学と組み合わせた結果、休息とリセットをもたらし人生を輝かせる毎日の美容習慣にふさわしい製品を生み出すことができました。私達が届けるのは、アクティブなアーバンライフを送るすべての人に向けた、ホリスティックなスキンケアラインです。

−−「イプサム アリイ」を立ち上げた経緯とは?

キコック:私達が初めて出会ったのは互いに東京に住んでいた頃で、その後チューリッヒで子育てをしている時に再会しました。忙しく働く世の中の多くの母親のように、私たちは夢のような生活を送っているにもかかわらず、自分のための時間がほとんどなく、断続的に疲れを感じていて、それが肌状態に反映されているという絶え間ない対話の末に、「イプサム アリイ」が誕生しました。同時に、温泉に浸かったり、漢方薬の世界を探索したりと、日本に住んでいた頃に回復による喜びの瞬間があったことを記憶しています。それらは幸福感として、肌だけでなく全身に良い影響を与えてくれたのです。

日本の漢方の利点を、世界と共有すべきであると信じています。日本の伝統的な医療用途である漢方薬の力を、私たちのスキンケアの必須要素として、日々の美容習慣に取り込むことにしたのです。

−−「イプサム アリイ」と名付けた理由は?

キコック:日本の伝統医学である漢方薬を使用しているため、医学書で使用される言語であるラテン語で命名することは当初から念頭に置いていました。

“イプサム”はラテン語で自分自身(セルフケア)を意味し、“アリイ”はその他(環境や周りの人々)を意味します。「イプサム アリイ」は、自分自身を大切にすることが、周囲とのバランスのとれた関係への道に繋がるという私達の哲学を反映しています。

−−「イプサム アリイ」のベストセラーとシグネチャー商品は?

キコック:スキン リファイニング ジェルとナリッシング アダプトゲン クリームという2つのシグネチャー製品があり、今後新たに1つ加わる予定です。

「イプサム アリイ」は、漢方哲学に基づく3つの必須要素からなるトライアド システムを使用して、KI;とKETSU;とSUIで各製品の効用を分類します。KI;とは生き物にとって根源的なエネルギー。 KETSU;は血液、つまり一貫性と循環を表し、SUIは人体の他のすべての液体要素を表します。 漢方では人間の健康な状態とは、この3物質がバランスよく偏りのない状態を指します。

スキン リファイニング ジェルは、ハーブと科学のブレンドにより、新しい皮膚細胞を磨くウォーターベースの製品です。主な要素であるKI;により、血液循環を促進します。この配合は、ヨーロッパ市場にとって真の革新といえます。 肌のケラチンに反応し、表皮の死んだ角質を優しくこすり落とし、肌を再生させ、健康的な輝きを放つ健康的でバラ色の肌に仕上げます。主な成分は、抗炎症作用として有名で、アンチエイジング化合物として確立されているベルベリンが豊富に含まれるキハダ樹皮です。マグワの根は炎症を鎮め、肌の色合いを均一にし、シミを軽減します。

ナリッシング アダプトゲン クリームには、4つのアダプトゲン植物成分がたっぷり含まれており、肌を落ち着かせ、深層まで補給します。 その中には、皮膚のバリアを強化する抗酸化作用を持つ真菌である霊芝も含まれます。アカヤジオウの根にはビタミン (A、B、C、D) が豊富に含まれており、強力な抗酸化作用を持つ回復力のある強壮剤と考えられています。 乾燥した肌を柔らかくし、磨き、整えるハトムギシードと、抗炎症作用のあるウコン、カリウム、ビタミン、マグネシウムが豊富な野生のウコンも配合されています。 この製品のKI;、KETSU;、SUIの要素は、肌の水分補給と維持に重点を置いています。 血液細胞は、栄養豊富なアダプトゲンによって深く栄養を与えられ、肌の水分レベルを高め、保護バリアを強化し、赤みを抑える効果が期待できます。

Jビューティは、スキンケアにとどまらず、ライフスタイルにも広がる

−−各国に独自の美容文化がある中で、なぜJビューティに魅了されたのでしょうか?

キコック:私達は、Jビューティが品質と持続可能な“レス・イズ・モア”のアプローチに重点を置いていると信じています。 無限に製品を重ね合わせることではありません。肌の問題を素早く解決するというよりは、健康な肌のために非常に優れたものを選ぶことが大切ということです。

受賞歴のある大阪の小さなラボと協力した時、彼らの細部へのこだわりは本当に際立っていました。彼らと一緒にそれぞれの成分を注意深く研究し厳選しました。 敏感肌に優しく効果的な製品を作るために、天然成分よりも臨床的に証明された成分を優先する場合もあります。実際、Jビューティの本質は、伝統と革新の組み合わせです。 さらに、良いスキンケアは、強い香水やポップなパッケージなどで覆い隠されることではないと思います。テクスチャーの軽さ、滑らかさ、香りの繊細さ、顔がどのように感じているかに注意を向けて体感してほしいですね。 それを念頭に置くと、Jビューティはルーティンというよりも儀式的なものとなり、それぞれの行いが美への意識的な一歩となります。

−−Jビューティをどんな言葉で定義しますか?

キコック:Jビューティは何よりも予防を大切にします。 肌のクレンジングから保湿、そして日差しからの保護に至るまで。 Jビューティは製品の数が多すぎず、必需品を最高の成分で提供するという意味で、量よりも質を優先しています。

そして、Jビューティは力強いです。誰かに向かって説得しようとするものではなく、むしろ密かに背景に存在するようなものを意味します。そのため、何が本当にどれほど優れているかを知るには、2度見る必要があるかもしれません。Jビューティは特別な香りでユーザーを魅了しながら“主張”することはなく、ただ静かにそこにあるのです。 伝統と革新をシームレスに融合させたJビューティは、スキンケアにとどまらず、ライフスタイルにも広がります。

−−昨今Jビューティがこれほど人気になっている理由は何だと思いますか?

キコック:日本のデザイン(ヨーロッパにおけるジャパンディ等)、ファッション(「ケンゾー」のクリエイティヴ・ディレクターNIGOの任命等)、そして美しさ(ヨーロッパ市場で冒険する小規模な日本のブランド)の人気の復活に続くものだと考えています。 多忙なライフスタイルと敏感肌の認識の増加(成人の71%が敏感肌であると認識しており、20年前と比較して50%増加)により、人々はより数は少なく、より良い品質、つまり本質的なものを求めています。

日本では多くの場合、過剰ではなく節度が重要です。 これはスキンケアにも当てはまります。 少数の質の高い製品を使用した一貫したルーティンは、環境にとって持続可能であり、皮膚細菌叢に優しく、健康な肌というゴールに向けてより効果的です。

−−ユーザーからどのようなフィードバックを受け取っていますか?

キコック:オンラインユーザーの1人は、「イプサム アリイ」のクリームは「夫に盗まれる必需品」と表現しています。 彼女のお気に入りになっただけでなく、彼女の夫の日課にも取り入れられたようです。オイリー肌の別のユーザーは、夜のルーティンでこれを塗布した後、「朝起きた時に顔がテカテカしていないのは初めて」と言ってくれました。メイクアップ アーティストのカリン・ウェスターランドさんは、もともと「ビジョ(Bijo;)」で恋人のために「イプサム アリイ」のクリームを購入したのですが、現在はファッションショーや撮影の前にモデルの肌を整えるために使用してくれています。彼女はこのクリームの大ファンで、「濃厚だけどベタつかず、マイルドで香料も入っていない。 敏感肌のモデルが多いので素晴らしい」と教えてくれました。

−−美容以外で、あなたが日本からインスピレーションを得る要素とは何ですか?

キコック:芸術、デザイン、ファッション、そして料理から多くのインスピレーションを得ます。 私達はデザイナーの川久保玲、アーティストの草間彌生、森万里子が大好きです。 フランスの作家であり冒険家でもあるアントワーヌ・ド・サンテグジュペリはかつてこう言いました。「完璧とは、これ以上付け加えるものがなくなったときではなく、取り除くものが何もなくなった時に達成される」。 これが私達が日本の美学、製品、サービスに対して感じていることであり、それ以上削ぎ落とすものが何もない状態を意味します。

−−最後に、今後のビジョンについて教えてください。

キコック:私達は、インドのアーユルヴェーダや中国伝統医学と同様に、ヨーロッパにおける漢方を古代アジア医学の第3の柱として発展させることを強く信じています。漢方には、肌を美しくするだけではない素晴らしい効果がたくさんあるからです。 漢方薬は、実際的な症状指向(湿疹の治癒など)に作用しますが、複雑で多様な症状(月経の問題、更年期障害、ストレス関連の問題など)にも使用できます。 西洋の人々にもその恩恵をもっと実感してもらえたら素晴らしいですね!

これを念頭に置いて、私達は漢方ベースのライフスタイル製品全体を開発して、日本の美容儀式とウェルネスを日本国外の人々にも取り入れてもらえるようにしたいと考えています。

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連載「ヨーロッパのJビューティ通信」Vol.8  スペインで浸透し始めたJビューティの底力。コスメティックストア「月」 https://tokion.jp/2023/05/05/j-beauty-report-from-europe-vol8/ Fri, 05 May 2023 06:00:00 +0000 https://tokion.jp/?p=183109 日本の美容ブランドのヨーロッパ市場進出をコンサルティングする「デッシーニュ」須山佳子による、ヨーロッパのJビューティブランドを考察する連載企画。第8回は「月」。

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欧米の美容業界で注目を集める“Jビューティ”。伝統的に培われた美意識と、概念や習慣に由来する日本の美を象徴した美容法が、世界中の人々の日常の一部へと浸透し始めた。連載「ヨーロッパのJビューティ通信」は、欧米で知名度を上げるJビューティブランドを紹介し、日本古来の美容法を深く掘り下げていく。同連載の監修を行うのは、パリ在住20年以上で、日本の美容ブランドのヨーロッパ市場進出をコンサルティングする「デッシーニュ」の須山佳子代表。ヨーロッパのJビューティトレンドの立役者である彼女がオススメするブランドの魅力と、それぞれが捉える日本の美意識に迫る。

第8回は、スペイン・マドリードに実店舗を構えるコスメティックストア「月」にフォーカス。須山が「スペインでのJビューティの発展の一翼を担う」という同店では、日本製の美容製品のみを取り扱い、ワークショップやSNSを通して美容法と文化について発信している。共同創始者のルイス・サストレは、「日本の美容だけでなく、その背景にある文化と敬意の姿勢に魅了された」と話す。スペインで未開拓だったJビューティの分野を探求し人々へ届ける彼女に、その魅力について存分に語ってもらった。

ルイス・サストレ

ルイス・サストレ
スペイン生まれ。コミュニケーションおよびビジネス分野で10年以上の経験を持ち、かねてから構想していた起業への思いを実現するために「月」を始動。コロナ禍に出会ったエドゥルネ、シルヴィアと日本への愛とJビューティに対する情熱を共有し、スペイン・マドリードにコスメティックストア「月」をオープン。

須山佳子

須山佳子
東京生まれ、パリ在住20年。アンスティチュ・フランセ モード(INSTITUT FRANCAIS DE LA MODE)にてブランド経営学のMBAを取得。2010年に日本からのヨーロッパ市場への進出、ブランド戦略、セールス、コミュニケーション専門のコンサルティング会社「デッシーニュ」を立ち上げる。2016 年、Jビューティとライフスタイルブランドをキュレーションするコンセプトプロジェクト「Bijo;」を主宰。取引先はハロッズ、ボンマルシェ、リッツ・パリ、セフォラなど大手デパートからセレクトショップまで約20ヵ国、150店舗。

スペインと日本の伝統と儀式を深く尊重するという共通点

−−まずは、「月」について教えてください。

ルイス・サストレ(以下、ルイス):「月」の背景にいるのは、エドゥルネ、シルヴィアと私の魔法のようなチームです。エドゥルネはスペイン北部で生まれ育ち、自身のビジネスやレストランを手掛ける幅広い経験を持っていて、日本に何度も旅行した後、日本文化に対するユニークなビジョンと情熱を持つようになりました。シルヴィアは最年少のメンバーで、5年近くラグジュアリーブランドの広告関係に携わっており、6年前に日本語を学び始め、文化についての知識を身につけました。 私は、コミュニケーションおよびビジネス分野で10年以上の経験を持ち、物流とWeb管理を行っています。共通の友人を通して、パンデミックの最中にイビサで出会い、「月」のプロジェクトを始動させました。

「月」は日本文化と独自の美容法への理解と深い敬意を基盤に、美しく健康的な外見を磨くための方法を提供します。スペインには消費者のニーズに応える大手企業が陣取る美容市場がありますが、ニッチなブランドを取り扱う場所はなかなか見つけられませんでした。Jビューティの哲学を持つブランドが存在しなかったので、私達が立ち上がることにしたのです。

−−「月」と名付けた理由は?

ルイス:私達が目指すのは、すべてのライフステージにおいて肌への愛を示すことであるという結論に、非常に長い時間をかけたブレーンストーミングの後に至ったのです。その頃に知った、「月がきれいですね」という日本語の謙虚でロマンチックな愛の告白が美しいと思いました。私達には「月」と「好き」の音が似ているとも感じ、この愛の告白が由来となっています。

−−「月」のベストセラーとシグネチャー商品は?

ルイス:マドリードのブティックで、カッサを使ったセルフマッサージのワークショップを開始して以来、急激な成果を上げています。日本のフェイスマッサージとその製品について学びたいと思う人々で、ブティックはいつもいっぱいになるんです。佳子がキュレーションする「Bijo;」で取り扱う中から、「シゲタ」のアイセラム、「EN」オレンジバームとライスオイルがお客様から特に愛されている商品です。全体を通して、日本製品の天然成分が高く評価されています。使用後に、視覚的にも感触的にも効果を感じられるため、同じ製品をリピートするお客様が大変多いです。

−−各国に独自の美容文化がある中で、なぜJビューティに魅了されたのでしょうか?

ルイス:スペインと日本は文化的には異なりますが、伝統と儀式を深く尊重するという共通点があると感じています。また、スペインでは、日本人の女性と男性の肌はとても透明感があり、輝き、美しいというイメージが共通認識としてあるのも、多くの人がJビューティに心惹かれる理由の1つです。

日本の伝統文化やサブカルチャーがスペインで発展し続けている背景

−−Jビューティをどんな言葉で定義しますか?

ルイス:“レス・イズ・モア”の精神性と“すべてのステップの背後に理由がある”と定義します。シンプル、クリア、無駄なアイテムを省く。伝統と現代性が最高の肌へと導いてくれると、Jビューティから学ぶことができます。

−−昨今Jビューティがこれほど人気になっている理由は何だと思いますか?

ルイス:スペインに限らず世界中で、日本の製品は最高品質であると認識されています。大手日本ブランドの美容製品はラグジュアリーで価格帯が高く、大衆向けではないと考えられていましたが、私達はそうではないと思っています。日本の伝統文化や日本食、さらに映画、マンガ、アニメのようなサブカルチャーがスペインで発展し続けていると同時に、比類なきJビューティの魅力を全ての人に伝えたいと思っています。

−−美容以外で、あなたが日本からインスピレーションを得る要素とは何ですか?

ルイス:伝統や革新、日常で感じられる身近な美学に対する視点なしでは、日本の美しさは理解できないと考えており、日本文化のあらゆる側面からインスピレーションを得てきました。沖縄の歴史とその海を語らずして「ルハク」を知ることはできませんし、金沢と金職人なしに「マカナイコスメ」の本質を捉えることができないように。「Bijo;」を通して、美しく伝統的でありながらモダンな美容機器をたくさん体験し、その背景にある文化にも共鳴しました。

−−最後に、今後のビジョンについて教えてください。

ルイス:Jビューティへの情熱をスペイン全土に届けるために、マドリードだけではなく他都市でもイベントなどの開催を予定しています。観光立国で知られるスペインなので、もちろん海外から訪れる人々とこの情熱を共有したいと考え、インターナショナルなワークショップを提供していきます。

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ベルギーの新星「メリル ロッゲ」が描く自由な発想 「個々の世界観を表現してほしい」 https://tokion.jp/2023/04/21/meryllrogge-interview/ Fri, 21 Apr 2023 06:00:00 +0000 https://tokion.jp/?p=180818 「LVMHプライズ2022」のセミファイナリストにも選出されたデザイナーのメリル・ロッゲにインタビュー。現職を目指したきっかけやコレクション制作の背景等について語る。

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パンデミック直前の2019年にデビューを果たした「メリル ロッゲ」。フェミニンな装飾とメンズライクな仕立て、ヴィンテージの風合いとコンテンポラリーな要素を、非凡なリアルクローズに落とし込んだ両儀的なスタイルが魅力だ。彼女の芸術的な感性で再考したクラシックは、デビュー早々に世界のバイヤーから高く評価され、「LVMHプライズ2022」のセミファイナリストにも選出された。日本では「ビームス」や「エディション」、大阪の気鋭セレクトショップ「ビジットフォー」で取り扱われ、国内外で着実に成長を続けている。

メリル・ロッゲはベルギー・ゲントの郊外で生まれ、法学部で学士号を取得した後に、アントワープ王立芸術アカデミー在学中にニューヨークへと渡り「マーク ジェイコブス」でキャリアをスタート。その後、アントワープに戻り「ドリス ヴァン ノッテン」で4年間ウィメンズ部門のチーフデザイナーとしてコレクションに携わり、自身の名を冠したブランドの立ち上げとともにゲント郊外の故郷へと戻ってきた。

7ヵ月の息子を抱えて、自宅兼アトリエに私たちを迎え入れたメリル。翌週にはゲント中心地の新たなアトリエに移転する予定で、この場所で取材撮影を受けるのは最後だという。長年創作現場としてきた拠点地で、デザイナーを目指したきっかけや機知に富んだクリエイション、コレクション制作の背景について聞いた。

──法学士号を持つファッションデザイナーは珍しいと思います。法律を学んだ経験は今どのように生かされていますか?

メリル・ロッゲ(以下、メリル):当時は美術史を学びたいと思っていましたが、卒業後に就職先として多くの選択肢がないという理由で、両親は賛成してくれませんでした。悩んだ末に法学部を選びましたが、興味のないことを勉強するというのはとても厳しい環境です。1000ページに及ぶローマ法の歴史書を読破しなければならなかったことも…。その経験から学んだのは、仕事に対する基本的な姿勢です。どんな仕事であれ、やりたいことをやるためには、忍耐力と集中力が必要ですよね。今現在、クリエイションという好きなことに向かうのは全体の5%程度で、ほとんどの時間を生産や配送、シューティングの手配といった業務に費やしています。将来的にチームを大きくしていければ、やりたいことにもっと時間をかけられるとは思いますが。もちろんそれらの業務を楽しんで行なっていますし、問題解決に取り組むのが好きなので私にとって大したことではありません。そう思えるのも、法学部で忍耐力を身につけたからかもしれませんね。

法学士号を取得した後にアントワープ王立芸術アカデミーに入学したということは、昔から美術やファッションに関心があったのですか?

メリル:幼少期は、イラストレーターになりたいと思っていました。具体的にディズニーで働きたいと夢見ていましたが、10代になった頃に現実的だろうかと少し疑問を持ち始めたんです。ファッションデザイナーという選択肢が出てきたのは高校生の頃。ギリシャ語の授業が退屈で、服を着た女性のスケッチを描いていたら、それを見た先生が「ファッションデザイナーに向いているかもしれない」と一言漏らしたんです。多感な時期でしたし、先生の一言は私に刺激を与えたのだと思います。それがファッションデザイナーという将来を意識した、最初のきっかけです。

──ファッション業界で経験を積む中で、自身のブランドを持つのが目標だったのでしょうか?

メリル:ブランドに務め、他の人のために働くというのは重要な経験ですが、自分の世界観を表現したいという思いは常にありました。「マーク ジェイコブス」のデザインチームに加わり、23〜30歳をニューヨークで過ごした時にデザイナーとしての基盤を形成しました。コレクションや生地の作り方、フィッティング、サプライヤーやパタンナーとの仕事まで多くを学び、その後「ドリス ヴァン ノッテン」でさらにそれらを磨いていきました。服作りだけでなく、会社のリーダーとしての指南書をドリスから吸収したと思います。

──その他に、影響を受けたデザイナーはいますか?

メリル:クリストバル・バレンシアガやエルザ・スキャパレリ、クリスチャン・ディオールといったモード史に名を残すデザイナー。日本人デザイナーの川久保玲と渡辺淳弥、私と同時期にアントワープ王立芸術アカデミーに通っていた二宮啓のクリエイションも尊敬しています。“アントワープシックス”はもちろんのこと、現在の「バレンシアガ」のクチュールやマーティン・ローズにも刺激を受けますね。

──過去のシーズンを見ると、特定の着想源があるというよりも、さまざまな要素が混在しているように見受けられます。コレクション制作では何から着手するのですか?

メリル:直感に従っています。リサーチから始めて、色々なものに出くわし、進化させていきます。フルタイムのメンバーと、多くのフリーランスのデザイナーやパタンナーで私のチームが構成されており、アイデアを出し合って一つの形にしていく過程が最も楽しい瞬間でもあります。最初は各々が持っているイメージがバラバラでも、少しずつチューニングを合わせていくような感覚。生地と柄、色を初期段階で決めて、シェイプと細かなデザインを実験的に作りながら、同時にリサーチも進行させます。60〜80年代のレトロな風合いが好きで、マスキュリンとフェミニンといった相反する要素の掛け合わせやミックス&マッチが基本的なデザインアプローチです。あとは、そのシーズンと気分によって、色彩や柄、刺しゅうのデザインが加わっていきます。

──クリエイティブな作業は有機的に進んでいくということですか?

メリル:そうですね。多くの場合、発表の1ヵ月前にようやくコレクションの輪郭が見え始めます。サンプルの修正を重ね、スタイリングを作っていくなかで、ようやく具現化して全体を把握できるようになるんです。その時点で、全然納得できずに大幅な軌道修正を要することがほとんど。悪夢のような瞬間です。経験を積んでいるのでパニックには陥りませんが、焦ってはいます(笑)。最後の1ヵ月というのは、チームが一つのバブルの中にいるような感じです。全員が同じことを考え、同じ方向を向き、それを完成させるために各々がすべきことを、時間に追われながら行います。結果的に、そのバブルの中の時間に化学反応が起きて、コレクションが生み出されるので、特別で不可欠なプロセスなのだと思います。

──最新コレクションである2023-24年秋冬シーズンを「ホリデー・アルバム」と名付けた理由は?

メリル:クリスマスとお正月の、典型的なホリデーのムードが大好きです。自宅にツリーを飾って、映画『ホームアローン』を観て、家族や親密な人々とお決まりの時間を過ごす、“ありきたり”なホリデーシーズンの気分が出発点になりました。私の10代はY2Kブームの時代で、2000年をまたぐホリデーは、“ノストラダムスの大予言”にまつわる世界の終焉についてみんなが話していたのを記憶しています。2023-24年秋冬コレクションは、ホリデーの懐かしい思い出を振り返りながら、陳腐なものにラグジュアリーな要素を加えて構成しました。

──私は個人的に、女性デザイナーは結婚や出産などライフスタイルの変化が、無意識にクリエイションに反映されると感じています。2歳と7ヵ月の二児の母親であるあなたは、自分自身に変化があったと思いますか?

メリル:それは興味深い視点ですね。母親になってから、今着用している「ナイキ」のスウェットのような、アクティブで着心地の良いウェアに小物で遊ぶようなスタイルが多くなりました。ただ、コレクションにおいては自分のためではなく、他の人をドレスアップすることを念頭においています。変化という意味では、コロナの影響の方が大きいかもしれません。以前から“コンフォート”は重要なコンセプトでしたが、さらに強固となり、快適さとデザイン性の両立を常に考えています。

──自身のコレクションを通じて、世の中に何を伝えたいですか?

メリル:「メリル ロッゲ」は、人間に内在する複数の顔を表現するための服を提供し、年齢や性別を問わず全ての人に開かれたブランドです。自分自身のさまざまな側面を引き出しながら、気分に合う感覚で日常を彩るウェアとして着用してほしいです。コットンのシャツやテーラリングといった定番にはひねりを利かせ、フェミニンなドレスも決してセクシーになりすぎることなく、ボーイッシュな要素とリラックスしたムードを融合させています。顧客はファッションやアート関係に携わる人、そうでなくても芸術的感性に優れた人が多いようです。特に、Instagramで日本の方々が投稿している写真を見ると、とてもスタイリッシュに着用してくれています。自分の感性に委ねて、個々の世界観を表現してほしいですね。

──アジアの中では日本での展開が多い印象を受けます。日本への販路拡大についてどう考えていますか?

メリル:日本はブランド当初から協力的な市場です。過去に3回日本を訪れ、とても感銘を受けました。販路拡大よりも重要なのは、バイヤーや顧客との良好な関係を築き続けることだと思っています。可能であれば、イベントを通じてエンドユーザーと交流できる機会を持ちたいです。日本の代理店は家族のように親しく、素晴らしい仕事をしてくれているので、これを継続しつつ、顧客とのコミュニケーションも深めていくのが次のステップです。これからも、Instagramを通して日本の方々のスタイリングをもっと見たいです!

Photos Dominique Brion
Edit Nana Takeuchi

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連載「ヨーロッパのJビューティ通信」Vol.7 日本発「和流」を世界へと届ける投資家  Jビューティを通して日本の哲学を伝える https://tokion.jp/2023/02/27/j-beauty-report-from-europe-vol7/ Mon, 27 Feb 2023 06:00:00 +0000 https://tokion.jp/?p=168876 日本の美容ブランドのヨーロッパ市場進出をコンサルティングする「デッシーニュ」須山佳子による、ヨーロッパのJビューティブランドを考察する連載企画。第7回は日本発「和流」。

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欧米の美容業界で注目を集める“Jビューティ”。伝統的に培われた美意識と、概念や習慣に由来する日本の美を象徴した美容法が、世界中の人々の日常の一部へと浸透し始めた。連載「ヨーロッパのJビューティ通信」は、欧米で知名度を上げるJビューティブランドを紹介し、日本古来の美容法を深く掘り下げていく。同連載の監修を行うのは、パリ在住20年以上で、日本の美容ブランドのヨーロッパ市場進出をコンサルティングする「デッシーニュ」の須山佳子代表。ヨーロッパのJビューティトレンドの立役者である彼女がオススメするブランドの魅力と、それぞれが捉える日本の美意識に迫る。

第7回は、日本の伝統的な“調和した生き方”をビューティで体現する「和流」。日本で生まれた同ブランドにほれ込んだ、投資家で輸入業を営むマルコ・ピアチェンティーニがヨーロッパを中心に世界へと届けている。製品からパッケージに至るまで100%日本製にこだわり、スキンケアを通してバランスの取れたライフスタイルを提供することを指針とする。ピアチェンティーニは、「Jビューティは健康や社会的表現、人間の尊厳に深く根差している」と語り、世代を超えて受け継がれる儀式的な美容法に魅せられたと語る。世界最大の化粧品見本市コスモプロフの日本パビリオンの運営者でもある彼に、Jビューティの魅力について存分に語ってもらった。

マルコ・ピアチェンティーニ

マルコ・ピアチェンティーニ
イタリア北部のクレマ出身。ミラノポリテクニック大学で化学技術者の修士号、ETHチューリッヒ大学で技術科学の博士号、SDAボッコーニ・ビジネススクールでMBAを取得。ETHチューリッヒ大学の研究員として環境触媒を研究し、その後、2007年にスキンケアやパーソナルケア製品の梱包を行う国際的な企業でチーフ・イノベーション・オフィサーとして従事。2011年から、ユーロフィン・サイエンティフィック・グループで、ユーロフィン・コスメティック&パーソナルケア・イタリアのナショナル・リーダー(CEO)として、マネージング・ディレクターを務める。

須山佳子

須山佳子
東京生まれ、パリ在住20年。アンスティチュ・フランセ モード(INSTITUT FRANCAIS DE LA MODE)にてブランド経営学のMBAを取得。2010年に日本からのヨーロッパ市場への進出、ブランド戦略、セールス、コミュニケーション専門のコンサルティング会社「デッシーニュ」を立ち上げる。2016 年、Jビューティとライフスタイルブランドをキュレーションするコンセプトプロジェクト「Bijo;」を主宰。取引先はハロッズ、ボンマルシェ、リッツ・パリ、セフォラなど大手デパートからセレクトショップまで約20ヵ国、150店舗。

日本の伝統的な“調和した生き方”という哲学

−−まずは、「和流」について教えてください。

マルコ・ピアチェンティーニ(以下、ピアチェンティーニ):「和流」の哲学は、日本の伝統的な“調和した生き方”を表していると言えます。バランス、愛、尊敬、生きることへ意識を向けた人々のコミュニティーであり、これらの価値観が日本の伝統的な文化の芯にあることを見出しました。肌は体の外側の部分であり、私達が世界と接触するための器官です。肌は感情を表し、感情を語り、健康を反映するもの。したがって、肌は私達の価値観や調和を表現するものと考えます。だからこそ「和流」は、その哲学と価値を伝えながらケアすべき対象として、肌を選びました。

−−「和流との出合いは

ピアチェンティーニ:「和流」は、2014年に横浜にある日本の会社の中で生まれました。2016年に日本政府のゲストとして初めて日本を訪れたときに「和流」を紹介され、世界へと広めたいと思ったのです。その第1の動機としては、製品を作っている人達の心でした。デジタル化、そしてAI化が進む中で、「和流」は人の手で、人のために作られています。

−−「和流」のベストセラーとシグネチャー商品は?

ピアチェンティーニ:ベストセラーは、ダブルクレンジングセットとアイクリームの2つ。ダブルクレンジングセットは、ディープクレンジングでありながら、敏感な肌を尊重した優しい仕上がりとなっています。初めて使用した時から、肌が明るく、トーンが均一になり、より引き締まった印象になることが実感できます。自社で製造する優れた製品を主要な成分にしていることから、この高い効能を発揮するのです。また、天然エッセンシャルオイルを使用していることによって、繊細な香りを作り出し、肌を洗いながら本物のアロマテラピーを体験できます。

アイクリームは、そのマットな質感、即効性と引き締め効果で、目の輪郭、肌のたるみ、くま、小じわを改善すると高く評価されています。その他の代表的な製品は、エミュリューション(アクア、モイスト、リッチの3種類)とセラム。これらの商品は、日本の伝統的な花嫁衣装である「白無垢」をモチーフにしたユニークなデザインのパッケージに包まれています。このパッケージは、2014年ペンタワーズの化粧品パッケージ部門で金賞を受賞し美術館で展示され、カタログにも掲載されているんですよ。

健康や社会的表現や人間の尊厳といった価値観に深く根差しているJビューティ

−−各国に独自の美容文化がある中で、なぜJビューティに魅了されたのでしょうか?

ピアチェンティーニ:個人的な意見として、多くの国に習慣がありますが、儀式を持つ国はごくわずかです。その中で日本は、儀式を方法、ライフスタイルとして最もよく体系化していると思うのです。儀式は堅実で一貫性があり、世代を超えて伝えることができ、継承、表現、輸出することができます。さらにJビューティは健康や社会的表現、人間の尊厳といった価値観に深く根差しています。1つひとつの工程が、繰り返しの中で細部まで完成され、丁寧であること。だからこそ、Jビューティは、単に“メイド・イン・ジャパン”ではなく、日本の文化や価値観が染み込んでいるのです。

−−Jビューティをどんな言葉で定義しますか?

ピアチェンティーニ:何世紀にも渡って日本で育まれた、日々のパーソナルケアに関する伝統や手法のことを意味します。これらの伝統や方法を西洋の美容と比較すると、その特徴は予防的かつホリスティックなアプローチにあります。なぜなら、日本の子ども達は肌の老化が心配される前に、幼い頃からスキンケアやパーソナルケアについて学んでいるからです。スキンケアは老化の兆候を消したり、美の基準を真似たりするのではなく、肌を良好な状態に保つための常識的な習慣と考えられているのです。ホリスティックとは、日本ではスキンケアがヘルスケアの一部であることを意味します。スキンケアは見栄を張る行為ではなく、身体全体の健康に良い影響を与える意識的なセルフケアなのです。

−−昨今Jビューティがこれほど人気になっている理由は何だと思いますか?

ピアチェンティーニ:2016年、世界最大の展示会「コスモプロフ・ボローニャ」でのグローバルフェアの際にパブリックスピーチで「Jビューティが強くなる一方で、Kビューティも始まる」と話したのですが、おそらくJビューティのコンセプトを初めて大勢の前で伝えたので、当時としてはかなり大胆な発言と思われたようです。会場には日本の代表団も来ており、これがきっかけで同年の7月に日本政府から招待され、日本を訪問することになりました。今も同じ思いでいます。その理由は、日本が世界で化粧品会社やメーカーの数が多い国だから。そして、優れた製品を作るためのポジティブな素質がたくさんあるということもそう。資生堂と花王は2大メーカーですが、化粧品やパーソナルケアの分野では、メイド・イン・ジャパンのブランドの一部に過ぎません。最後の理由は、日本が今でも神秘的であり、プレミアムな国として認識されています。中国はマスマーケット、韓国はマーケティングとユーモア、日本はプレミアムとラグジュアリー。もちろん、これらの考え方はステレオタイプですが、欧米ではごく一般的なこと。ですから、Jビューティに対してすぐに好奇心や関心が高まるのは理解できます。

−−「和流」のユーザーからの反響は?

ピアチェンティーニ:ミラノの旗艦店は、高い顧客定着率を誇っています。顧客が再来店するのは、自分の肌が変化していることを実感し、カスタマイズされたサポートを常に受けられることを知っているからです。私達は単に製品を売るだけでなく、体験も提供しています。1人ひとりに合わせたスキンカウンセリングのアフターサービスを継続的に提供し、フィードバックや提案に耳を傾けるよう心掛けています。旗艦店をオープンした時にヨーロッパで初めてJビューティの体験型センターを作りました。顧客からも好評で、このような体験ができることを評価していただいています。

−−最後に、今後のビジョンについて教えてください


ピアチェンティーニ: 現在、私達は最も重要なJビューティの輸入業者の1つと考えています。ボローニャで開催される世界最大の化粧品見本市「コスモプロフ」の日本パビリオンを企画し運営も行っています。私達の成功は、地域社会の生活の質を向上させるための社会貢献活動によって、地域社会に還元されることです。また、スキンケアの方法と自己啓発について教える「和流」アカデミーのような新しいサービスを立ち上げています。ジェンダー平等を推進するため、「和流」チャレンジカップというゴルフをはじめとするスポーツイベント、アーティストや職人を通じて、日本のライフスタイルを表現する文化イベントにも投資しています。私達は、未来の世代のために、健康と尊敬を創造することを目指します。

Direction Keiko Suyama

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日本の美を体験する場「ビエン;」がパリにオープン ヨーロッパでのJビューティの立役者・須山佳子の新たな挑戦 https://tokion.jp/2023/01/16/interview-bien-yoshiko-suyama/ Mon, 16 Jan 2023 06:00:00 +0000 https://tokion.jp/?p=164323 パリで日本の美を体験する「ビエン」がオープンした。立ち上げたのはTOKIONの連載「ヨーロッパのJビューティ通信」を監修する須山佳子と、ファッションデザイナーの星野貞治。

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2022年11月に、パリで日本の美を体験するショールーム兼コンセプトストア「ビエン;(Biën;)」がオープンした。立ち上げたのは、TOKIONの連載「ヨーロッパのJビューティ通信」を監修する須山佳子と、パリを拠点にファッションデザイナー兼アートディレクターとして活動する星野貞治だ。

須山は日本の優れた美容プロダクトをイギリス等のヨーロッパへと広めた、Jビューティの立役者でもある。2010年頃からブランドの代理としてセールスやPR、ブランディングまでを幅広く担い、2016年に日本の美容とライフスタイルをテーマにした「ビジョ;(Bijo;)」をスタートさせた。ロンドンのパンテクニコンとパリのボン・マルシェで常設コーナーを設ける等、着実に成長を続け、その世界観をさらに拡張させたのが「ビエン;(Biën;)」だ。“生活に宿る美”という、日本独自の美的表現をプロダクトや空間、サービスを通して表現している。自然光が吹き抜けから差し込む清々しい店内で、Jビューティの体験ができる「ビエン;」のコンセプトや展望について聞いた。

須山佳子
東京都生まれ、パリ在住20年。INSTITUT FRANCAIS DE LA MODE でブランド経営学のMBAを取得。2010年に日本の市場からヨーロッパ市場への進出、ブランド戦略、セールス、コミュニケーション専門のコンサルティング会社「デッシーニュ」を立ち上げる。2016 年、Jビューティとライフスタイルブランドをキュレーションするコンセプトプロジェクト「ビジョ;」を主催。取引先はハロッズ、ボン・マルシェ、リッツ・パリ、セフォラ等、大手デパートからセレクトショップまで約20ヵ国、150店舗。2022年11月に日本の美を体験するショールーム兼コンセプトストア「ビエン;」をオープン。

外側だけではなく、インナービューティや所作、機能美といった日本の美の概念を包括

−−店名の「ビエン;」の由来とは?

須山佳子(以下、須山):欧文では「Biën;」と表記しています。Bi=美、ën=縁・円・苑という日本語から成り立っており「さまざまな美と出会い、美のご縁が生まれますように」という願いを込めました。ここでいう“美”とは外側だけの美容ではなく、インナービューティや所作、機能美といった日本の美の概念を包括しており、それらを訪れる方に体験してもらうことを目的としています。

−−実際に「ビエン;」ではどのような体験ができるのでしょうか?

須山:月曜日から水曜日はアポイントメント制を取っており、時間をかけた商品説明と美容製品を試していただけるようにしています。その際、日本から取り寄せた白川村産の美しい檜のカウンターでお客さまを迎え入れ、日本茶と和菓子を提供します。このように丁寧に対応する日本文化に根付いた接客というホスピタリティを、プロダクト以上に重視しています。また、多目的スペースの中2階では、セルフマッサージのセミナーや風呂敷の講座、専門家とともに行う漢方茶作り等、さまざまなワークショップを通して日本文化を体験してもらう場となっています。「ビエン;」はショールームとしての機能も果たすため、クライアントや企業の方々に足を運んでいただいた際も、この日本美を意識した空間の中でプロダクトの説明をすることで、より深く理解してもらえると考えているのです。

−−空間作りとインスタレーションにも大変こだわっているようですね。

須山:「ビエン;」共同創業者兼クリエイティブ・ディレクターの星野貞治が内装デザインを手掛け、商品棚やランプシェード、椅子といったすべてを日本の製品で飾っています。店内は陰陽をテーマに、左側にライフスタイルプロダクトや作家の作品を置く“陰”のスペース、右側は美容とウェルネスのプロダクトが並ぶ“陽”のスペースに分けています。洗練された日本の美を体現するもので空間を作ることにこだわりました。

−−取り扱う製品についても教えていただけますか?

須山:「ビエン;」のコンセプトは美・衣・食・住です。美はJビューティに特化しており、TOKIONの連載で取り上げた「レイ トウキョウ」や「Shikohin」といった、日本古来の知恵と最先端技術を融合させた製品を扱っています。素材や品質だけでなく、見た目の美しさも重要で、例えば月桃ハーブを使った「ルハク」は海外市場向けにパッケージデザインも一新させました。革新的な日本製の美顔器「ヤーマン」や「スリムセラ」といったツールが大変好評を得ています。

衣のカテゴリーでは、京都西陣織の「細尾」や有松絞りの「Suzusan」、今治タオルといった日本ならではの繊維を用いた衣服を揃えています。

“美食同源”をテーマにした食は、「ビジョ;」が独自開発したオーガニック日本茶ブレンドやコラーゲン美容ドリンクを提供します。インナービューティは昨今ヨーロッパで注目されているキーワードであり、「ビエン;」も美しく健康であるためには体の中に入れるものへのこだわりこそが重要だと信じています。

住のライフスタイルのスペースのテーマは、“用の美(beauty in use)”です。繊細で静か、たおやかな佇まい、精巧で卓越した美しさ、そして職人の手仕事により生み出された機能美を兼ね備えるプロダクトを厳選しています。開化堂の茶筒や16代続く朝日焼の茶器、竹職人の公長齋小菅の花籠など。ヨーロッパの生活に馴染むという点も重視し、例えば中川木工の伝統的な檜のワインクーラーは、和の趣きを感じるデザインでありながらフランスの食卓に欠かせないアイテムとして、人気商品の一つです。作家やアーティストの個展も定期的に開催し、プロダクトと人とのご縁が生まれる空間になっていくことを願っています。

日本の作家や職人、ブランド創業者や生産者の声を代弁

−−オープンから1ヶ月半が経過し(取材時時点)、どのような手応えを感じていますか?

須山:Jビューティや日本の製品に関心がある、パリ在住の方々が足を運んでくださっています。ボン・マルシェ百貨店の「ビジョ;」の常設コーナーは混雑していることも多いため、製品の説明を聞いたり試してみたい、カウンセリングを行ってほしいというお客さまが、「ビエン;」の落ち着いた空間に満足していただけているようです。また、「ビジョ;」では展開していなかった衣・食・住のプロダクトもお客さまの好奇心を掻き立て、新たな発見を提供できていることを大変嬉しく思っています。

−−「ビエン;」の世界観をどのように発展していきたいと考えていますか?

須山:直近では、美容のスペースにドイツ発ブランド「アオイロ」の製品を追加する予定です。アロマセラピー×ビスポークのパフュームを展開するすてきなブランドで、繊細で詩的な香りとデザインに心惹かれました。中2階のスペースで提供する短時間のマッサージが好評を得ており、今後はスパサービスへと発展させることを計画中です。場所については要検討ですが、来年には要望にお応えしたいと思っています。

日本の作家や職人、ブランド創業者や生産者の声を代弁し、ものづくりへの思いやこだわりを代弁する場として、「ビエン;」を育んでいきます。そして、日本のものづくりをする人たちにとって、「ビエン;」が希望の場所になることを目指しています。

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ニューヨークのリアルを追求する「6397」を写真家アリ・マルコポロスが切り取る シンプルなスタイルに息付くステラ石井の生業から生まれるクリエイション https://tokion.jp/2022/10/04/the-reality-of-6397s-new-york-captured-by-ari-marcopoulos-creations/ Tue, 04 Oct 2022 06:00:00 +0000 https://tokion.jp/?p=146781 設立10周年を迎えたニューヨークのショールームThe NEWS Inc.が手掛ける「6397」。2022-23FWコレクションのキャンペーンを撮り下ろした写真家のアリ・マルコポロスとの出会いについて。

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ニューヨークを代表するショールームThe NEWS Inc.が手掛けるオリジナルブランド「6397」が、10周年を迎えた。アニバサリーイヤーとなる2022-23年秋冬コレクションのキャンペーンを撮り下ろしたのは、ストリートサブカルチャーを牽引する大御所写真家のアリ・マルコポロス。「憧れだったアリとの撮影は、シナジーが生まれる特別な瞬間だった」と、「6397」のクリエイティヴ・ディレクターでThe NEWS Inc.の創業者兼社長のステラ石井は回想する。

SoHoエリアにあるThe NEWS Inc.では、次世代を担う新しい感覚とアイディアをファッションに落とし込んだデザイナーを見つけられると評判で、世界各都市からバイヤーが買い付けに集まる。ステラ石井本人の経験と直感にしたがってセレクトした旬の若手デザイナーたちとともに、彼女本人がディレクションする「6397」の新作コレクションも展示される。

2013年にThe NEWS Inc.のインハウスブランドとしてローンチされて以来、「6397」のコレクションは石井本人がクリエイションの指揮をとっている。季節を予感させる素材やカラーパレット、ゆとりのあるシルエットが、彼女のディレクションの特徴だ。何もないように見えて袖を通すと、確かに何かがあることを素肌で感じる。余計なものを削ぎ落したデザインは着る人の自分らしさを邪魔しない。潔さを感じる洋服には、彼女本人のスピリットが入っているような不思議な魅力がある。自分のためにファッションを楽しむ現代のニューヨークで生きる女性像が思い起こされる。

ファッションブランドのセールスとしてデザイナーの個性と直感を最大限に引き出す手助けをすることを生業にしてきた彼女にとって、「6397」を立ち上げることは社長業とは異なる新たな挑戦だった。あれから10年。ブランド成長の歩みとアリ・マルコポロスとのキャンペーン撮影、ブランド哲学について訊いた。

タイムレスでありながらも時代に呼応する表現力

−−「6397を立ち上げたきっかけとは?

ステラ石井(以下、石井):2000年にThe NEWS Inc.を立ち上げてから、才あるデザイナーと二人三脚で夢を形にしていくことに喜びを感じています。立ち上げたばかりでノウハウのない若手に、経理や出荷などのオぺレーションを手伝ったり、バイヤーからのフィードバックを伝えてビジネスとクリエーションのバランスを取るようコーチングも行なったりしました。そのような経験を数十年間培って、私のビジネスパートナーで「チープマンデイ」の創業者のLars Karlssonにオリジナルブランドを始めるよう背中を押されたのです。それまでブランドのビジネスサポート役を担ってきた私にとって、自分の経験や好きなものに向き合いながら洋服という形に変化させる作業は一種の挑戦でした。そのブランドはThe NEWS Inc.の延線上にあり、私自身のスタイルと一緒に働く女性達のスタイルを反映させたブランドとして“6397”が誕生しました。

−−「6397」の世界観をどのような言葉で表現しますか?

石井:実生活に根付いた、リアルなスタイルとでも言いましょうか。着る人に夢や空想をもたらすファッションブランドとは対照的に、「6397」は日常に寄り添い、個々の個性を輝かせることを信念に持っています。洋服は実際に着て初めてその本質を表す。仕事をしたり友達とディナーに行ったり、多くの人が何気なく送っている生活の中にそっと寄り添うアイテムを作っています。タイムレスでありながらも時代に呼応する表現力を備え、スタイルにはいつも“リアル”が宿っています。

−−これまで大々的な広告を打たず、自然発生的にブランドが成長してきたように思いますが、写真家アリ・マルコポロスとのキャンペーンは10周年を祝した新たなディレクションによるアイデアなのでしょうか?

石井:10周年!? それは今初めて知りました(笑)。数字を全く意識していなかったです。ただ、コロナ禍の3年間がブランドにとって大きな転換期になったことは間違いありません。アニバーサリーイヤーでのキャンペーンは偶然ですが、分岐点となるタイミングなのでしょう。

ファンだったアリ・マルコポロスとの出会い

−−コロナ禍にどのような変化がありましたか?

石井:コロナによって全てが停止しました。足を止めて、私達は一体何をしているのか、何に喜びを見出しているのか、真に意義のあるものとは何かを考えるきっかけになったと思います。私にとって、時間の感覚さえ変わったと言えます。「6397」のブランドについて深く考えた時に、ヴィンテージのアイテムから着想を得てデザインするという以前のやり方をもっとエキサイティングな方法に変えるべきだと思いました。ヴィンテージに頼り過ぎていたし、チームの創造性を刺激するディレクションへと転換すべき時なのだと。コロナ前の「6397」のチームにデザイナーはいませんでしたが、新たに織物、ニットウェア、テクニカルのデザイナーといった各分野のプロフェッショナルを加えて編成しました。クリエーションを強化することは私達にとって挑戦で、コロナがもたらした停止期間とこの変化は価値あるものだと思います。

−−新たなチームから生まれた2022-23秋冬コレクションで、ルックブックの他にキャンペーン撮影にも挑戦したのですね。撮り下ろした写真家アリ・マルコポロスとは以前から交流があったのですか?

石井:いいえ、偶然の産物でした。アリのことは「6397」を始めるずっと以前から知っていましたし、作品のファンでした。キャンペーン写真のイメージボードには、アリのいくつもの写真を並べて、こんな作品を撮りたいと願っていたのです。彼が切り取るニューヨークの写真には、スピリットとカルチャーが内包されています。荒削りで完璧すぎなくて、“リアル”が息づいている。それは彼自身の人生を投影していると思いますし、心から強く惹かれてこのような写真を「6397」で表現したいと思いました。ただ、まさか本人に依頼できるとは期待もしていませんでした。偶然にも、20年以上一緒に仕事をしているグラフィックデザイナーがアリと交流があって、話をつけてくれたのです。長年ルックブック以外の撮影を行いたいと思いながらも、なかなか実現しませんでした。新たなチームで作ったコレクションで、キャンペーン写真の新たな挑戦、それをアリが撮影してくれるという全てのタイミングが重なった偶発的な出来事です。

−−念願叶ったアリとの撮影はどのように進みましたか?

石井:彼は2つのアナログカメラを首からぶら下げて、待ち合わせ場所に現れました。アシスタントはおらず、機材もなし。無駄におしゃべりでも愛想が良すぎる訳でもなくて、とても優しくナイスな人柄。大御所といえど控えめで、本当にクールな人でした。ロケーションについて簡単なミーティングを済ませてその場所へと向かい、歩きながらストリートで起こる瞬間をシンプルに切り取っていきました。写真には今のリアルなニューヨークの日常がおさめられ、期待していた以上の出来栄えに大満足しています。

−−キャスティングはどのように行ったのですか?

石井:プレコレクションのキャンスティングに来てくれた、2人の女性カップルのモデルがキャンペーンのイメージにぴったり合致したんです。ヘアやメイクアップはせず、自然体な姿が本当に美しいと思いました。人生の経験や人間性は外側にも現れるものだし、ありのままのじぶんにリアルな2人が「6397」らしさを表現しています。洋服を日常着として何度も着用して、人生の一部に浸透させるという実生活に根付いた「6397」の礎を、2人のモデルとアリの写真によるシナジーによって完璧な形で映し出されています。9月中旬以降に、ニューヨークの街角の至る所にキャンペーンポスターが飾られる予定で、今からとても楽しみにしています。

−−今回のキャンペーン撮影だけでなく、カルチャーをファッションの中に落とし込む「6397」は、アメリカ南西部の先住民族を支援するコラボラインや多くのコンテンポラリーアーティストとコラボレーションを行ってきましたよね。新チームとなり転換期を迎え、今後はどのような活動を予定していますか?

石井:「6397」は3年前から「クリエイティヴ・グロース・アート・センター(Creative Growth Art Center)」という知的・身体的障害を持つ人達が自己表現することを支援するNGO団体をサポートしています。ソーホーにある「6397」の旗艦店で、今年11月に「クリエイティヴ・グロース・アート・センター」で制作されたTシャツやジーンズなどの洋服をポップアップで販売する予定。収益は全て団体へと寄付されます。このようなアートやカルチャーを絡めた活動を継続しますが、未来の予定はほぼ立てていません。コロナ禍で学んだ重要なことの一つは、未来は予測不可能という事実。その時々で時代の空気を感じ取りながら、リアルな洋服を届けていきます。

ステラ石井
ショールームThe NEWS Inc.創業者兼社長、「6397」クリエイティヴ・ディレクター。日本の「コム デ ギャルソン」で働いた後、「メゾン マルタン マンジェラ」や「ヴィヴィアン・ウエストウッド」をアメリカ市場にPR・営業する仕事に従事。1990年代後半にニューヨークへと渡りThe NEWS Inc.を立ち上げて、最近では「サカイ」や「ニードルス」等のブランドの世界進出の一翼を担っている。

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連載「ヨーロッパのJビューティ通信」Vol.6 日本古来の知恵とドイツの最新技術のハーモニー「レイ トウキョウ」 https://tokion.jp/2022/08/28/j-beauty-report-from-europe-vol6/ Sun, 28 Aug 2022 06:00:00 +0000 https://tokion.jp/?p=141718 日本の美容ブランドのヨーロッパ市場進出をコンサルティングする「デッシーニュ」須山佳子による、ヨーロッパのJビューティブランドを考察する連載企画。第6回は「レイ トウキョウ」。

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欧米の美容業界で注目を集める“Jビューティ”。伝統的に培われた美意識と、概念や習慣に由来する日本の美を象徴した美容法が、世界中の人々の日常の一部へと浸透し始めた。連載「ヨーロッパのJビューティ通信」は、欧米で知名度を上げるJビューティブランドを紹介し、日本古来の美容法を深く掘り下げていく。同連載の監修を行うのは、パリ在住20年以上で、日本の美容ブランドのヨーロッパ市場進出をコンサルティングする「デッシーニュ」の須山佳子代表。ヨーロッパのJビューティトレンドの立役者である彼女がオススメするブランドの魅力と、各々が捉える日本の美意識に迫る。

第6回は、須山が太鼓判を押すドイツ発のナチュラルコスメブランド「レイ トウキョウ」。日本古来の美容の知恵、 天然素材、ドイツの高度なテクノロジーを掛け合わせ、ドイツ在住の日本人、中嶌鈴が2020年に立ち上げた。美容業界で新たな挑戦に臨むきっかけになったのは、環境の変化による自身の肌荒れだったという。独学でコスメ開発について学び、日本古来の知恵とドイツの最新技術が共鳴し、形となった「レイ トウキョウ」。その軌跡とコンセプトについて詳しく聞いた。

ドイツの乾燥した環境にも対応できる、日本古来の天然素材を使ったスキンケア製品の必要性

−−まずは、「レイ トウキョウ」について教えてください。

中嶌鈴(以下、中嶌):「レイ トウキョウ」の製品は、日本古来の美容の知恵を基盤に、ドイツ製にこだわり、開発から生産まで一貫してドイツ国内で行っています。日本で古くから愛用されている椿油や米ぬかなど天然素材を主成分として、ドイツの信頼できる高度なテクノロジーにより製品化しています。

−−「レイ トウキョウ」を立ち上げた経緯とは?

中嶌:私は東京生まれで2006年からドイツで暮らしています。移住当初、仕事のストレスとドイツの硬水、乾燥した気候、食事の変化が原因で肌荒れに悩まされました。日本から持参したスキンケア製品はソフトで肌なじみは良いが、保湿力が持続しない。一方で、ドイツで購入した製品は保湿力こそあるものの、油分が強くてベトベトと肌なじみが悪いという印象でした。


その時、「ドイツの乾燥した環境にも対応できる、日本古来の天然素材を使ったスキンケア化粧品を作ったらどうだろう?」と思いつきました。 美容や化粧品業界には全く携わったことがなかったため、まずは化粧品の商品化についてリサーチを始めたのです。すると、以前勤務していたおもちゃメーカーで経験した製品企画から製造までの一連のプロセスが似ていて、化粧品業界でもその経験が生かせることに気付きました。また、ドイツに渡ってから翻訳・通訳会社の社長を務めており、そのジャンルでも多様なクライアントの事業形態を見てきたので、新エリアであるコスメ事業への参入には躊躇せずスタートできました。

もともと化粧品が好きで、さまざまな種類を試すのが趣味です。ビジネス・起業・利益目的で考え始めたのではなく、好きと好奇心が高じて「レイ トウキョウ」の立ち上げに至りました。モノ作りに情熱を注ぎ、すべてを自分でプロデュースするということをいつかやってみたいと抱いていた長年の夢も、ブランドを立ち上げた理由の一つです。

−−ドイツと日本の異なる美容文化を、どのように融合させましたか?

中嶌:ドイツでは世界の中でもナチュラル、またはオーガニックコスメに関連する研究・開発・技術等さまざまな領域で品質が高いことで知られています。日本では今からおよそ1000年前から、椿油や米などの天然成分が肌を美しくすることは知られていました。最近の研究でも改めてその美肌効果が注目されています。


自分がプロデュースして製品を作るならば、わずかなステップで完結する日本的な美容アプローチと、ドイツで好まれるミニマリズムにも通じるものを作りたいと思いました。和独折衷として、肌への親和性が高く、自然由来成分を使ったもの、それでいて肌の改善と変化を実感できるものを作ることを目指したのです。日本古来から伝わる美容成分とシンプルな美容ステップ、ドイツの最新技術を組み合わせることで、Dual Energy(二重のエネルギー)となり、“温故知新”を感じられるような製品が生まれました。

−−ドイツと日本の美容に対する意識の違い・共通点はありますか?

中嶌:ドイツでは近年、パーソナルケアの意識が高まってきていて、市場も成長しているようです。アンチエイジングや日焼け止め、ニキビ予防など、特定の目的をもったスキンケア製品が増えています。また、日本と比べて手頃な価格帯で展開されています。ドイツはエコロジーに対する意識が高いので、パッケージデザインも簡素で単一的、ナチュラルなものが好まれます。


もともとドイツの方々はお化粧をしない(嫌う)方が多く、基本的なスキンケアすら全くしない、でも夏は日焼けすることを好む、という方が大半であったようです。しかし、近年は美容意識が変化し、特にコロナ禍にはセルフケアする方々が増えた傾向にあります。消費者は「自身も使う製品も自然であること」の価値感と要望が高いため、製品基準も上がり、規制も厳しくなっています。

日本とドイツの共通点といえば、アンチエイジングに対する興味の高さ。自然由来の成分を配合しつつ、さまざまな皮膚科学アプローチを用いて美肌効果も期待できるドクターズコスメなど、両者の良いところ取りの製品が増えています。

−−品質の高いオーガニックコスメが浸透しているドイツで、Jビューティは人気になっていますか?

中嶌:私の個人的な感覚ではありますが、ドイツではまだ注目されていない印象です。昨年あたりからようやくファッション雑誌に“Jビューティ”という言葉が使われ始めた感じでしょうか。とはいえ、海藻、抹茶、柚子、こんにゃく、椿油、米ぬかなどの美容成分は先行して注目されており、ドイツ製のスキンケア製品にも取り入れられつつあります。“Jビューティ”として、これから注目度が高まることを期待したいです。

「シンプルでありながら機能性を重ね備えるという、ドイツと日本に共通する価値観」

−−美容以外で、ドイツに暮らしながら大切にしている日本文化はありますか? 逆にドイツの文化から学んだこととは?

中嶌:シンプルでありながら、機能性を重ね備えるというのは、ドイツと日本に共通する価値観だと思います。ただし、削って省くだけでなく、工夫を凝らす、努力をするという点は日本独特の美学ですよね。その繊細さを失わないように心がけています。

ドイツで暮らしてから自然と、コミュニケーション方法が変わったかもしれません。「意見+理由=結論」と秩序立てて説明する伝え方は、合理的で周りとの調和を取りやすく、目的にたどり着く早道なのかもしれないと感じています。

−−最後に、今後のヴィジョンについて教えてください。

中嶌:わかりやすくシンプルなアプローチでありながら、多機能な製品を企画中。現在、パリのボンマルシェ百貨店で開催中のポップアップ「Bijo; Japanese Beauty Bar」に参加しています。より多くの人々へ「レイ トウキョウ」をお届けできるように、販路も広げていきたいです。

中嶌鈴 ナチュラルコスメブランド「レイ トウキョウ」創設者兼ディレクター

中嶌鈴 
ナチュラルコスメブランド「レイ トウキョウ」創設者兼ディレクター。東京都生まれ、ドイツ在住。日本大学芸術学部卒業。日本で玩具メーカー等に勤務しグラフィックデザイン、商品企画・開発を経験した後、2006年にドイツに渡り、翻訳・通訳会社の社長を務める。2020年に「レイ トウキョウ」をドイツ・デュッセルドルフにて立ち上げる。

須山佳子

須山佳子
東京生まれ、パリ在住20年。INSTITUT FRANCAIS DE LA MODE にてブランド経営学のMBAを取得。2010年に日本からのヨーロッパ市場への進出、ブランド戦略、セールス、コミュニケーション専門のコンサルティング会社「デッシーニュ」を立ち上げる。2016 年、Jビューティとライフスタイルブランドをキュレーションするコンセプトプロジェクト「Bijo;」を主催。取引先はハロッズ、ボンマルシェ、リッツ・パリ、セフォラなど大手デパートからセレクトショップまで約20ヵ国、150店舗。

Direction Keiko Suyama

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連載「ヨーロッパのJビューティ通信」Vol.5  薬用植物+CBDによる相乗効果で、日本の究極の癒やしを届ける「Shikohin」 https://tokion.jp/2022/07/08/j-beauty-report-from-europe-vol5/ Fri, 08 Jul 2022 06:00:00 +0000 https://tokion.jp/?p=125471 日本の美容ブランドのヨーロッパ市場進出をコンサルティングする「デッシーニュ」須山佳子による、ヨーロッパのJビューティブランドを考察する連載企画。第5回は「Shikohin」の信原威が登場。

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欧米の美容業界で注目を集める“Jビューティ”。伝統的に培われた美意識と、概念や習慣に由来する日本の美を象徴した美容法が、世界中の人々の日常の一部へと浸透し始めた。連載「ヨーロッパのJビューティ通信」は、欧米で知名度を上げるJビューティブランドを紹介し、日本古来の美容法を深く掘り下げていく。同連載の監修を行うのは、パリ在住20年以上で、日本の美容ブランドのヨーロッパ市場進出をコンサルティングする「デッシーニュ」の須山佳子代表。ヨーロッパのJビューティトレンドの立役者である彼女がオススメするブランドの魅力と、各々が捉える日本の美意識に迫る。

第5回は、カリフォルニア発のJビューティウェルネスブランド「Shikohin」。須山は「アジアの薬用植物にCBDを加えた点に独自性があり興味深い。スキンケアだけでなくボディとバスケアを展開しており、パッケージも洗練されている」と絶賛する。5月にローンチしたばかりの「Shikohin」は日本にルーツを持つ信原威が立ち上げた。世界各国を渡り歩いた経験を経てたどり着いたのは、“癒やし”をテーマとした日本のビューティブランドを届けること。単なる美容法だけでなく、心のケアにも焦点を当てた「Shikohin」について、信原威に詳しく聞いた。

「出発点は、私達の生活に何らかの繋がりや平和、そして喜びをもたらしたいという願望」

−−まずは、「Shikohin」について教えてください。

信原威(以下、信原):「Shikohin」は、アジアの薬用植物の知恵と現代の麻由来のCBDを組み合わせた、初のJビューティスキンケアブランドです。セルフケアのルーティンを高めるエレガンスと機能性、心配りを丹念に組み合わせて、相乗効果のあるホリスティックな癒やしの製品を届けています。1つの目的は、地球をより良い場所にして後世に残すこと。環境への悪影響を軽減するため、持続可能な調達方法で成分をクルエルティーフリーに徹底しています。

「Shikohin」はラグジュアリーな製品を作るだけでなく、人々がシンプルで豊かな生活を楽しめるような体験を生み出す場でもあります。同時に人々が互いに感謝の気持ちを示すためのスペースを作るウェルネスコミュニティの育成にも取り組んでいます。繋がりを育み、有意義な理想を描くことで身体的、精神的、感情的な幸せを高める全世界のネットワークを構築したいと考えているから。世代から世代へと受け継いで世界と共有したいのは、これらの集合的な叡智なのです。

−−「Shikohin」を立ち上げた経緯とは?

信原:子どもの頃、父と一緒に食用の野生植物やキノコを探し、ハーブをはじめとした植物の重要性を学びました。根や花から作られたお茶、温かいハーブバスによる治癒等、日本では植物に薬効があると考えられているのです。島で育った私達日本人は、人と自然が調和して共存するべきだと信じており、母なる大地からの恵みを大切にし、尊重してきました。一方、穏やかで平和な子ども時代とは対照的に、現代社会は忙しくペースが速い。ストレスを抱えて精神的・肉体的健康を害する身近な人を見てきたため、喜びと健康上の恩恵をもたらすビジネスを構築したいと思うようになりました。

ホリスティックな東洋医学と日本の漢方医学に長い間携わった私は数年前、CBDの優れた治癒の可能性について学びました。それを機に、最新技術によりアジアの薬用植物とこの天然成分の組み合わせがどのような相乗効果を生むかについての研究を始めたんです。

「Shikohin」の出発点は、私達の生活に何らかの繋がりや平和、そして喜びをもたらしたいという願望。真の健康と幸せは、肌に触れ、体に取り込むもの、つまり非常にシンプルなものから生まれるのだと信じています。

−−「Shikohin」と命名した理由は?

信原:「Shikohin」は日本語で“ささやかな楽しみ”を意味し、必ずしも必要ではないけれど、それなしでは生きていけないもの。究極の“ささやかな楽しみ”とは、呼吸し、リラックスし、ケアを行い、人生の美しさと喜びを感じる瞬間を与えることだと思います。嗜好品の概念に心惹かれるのは、自分自身に小さな喜びと楽しみの瞬間を与え、シンプルなセルフケアが日常を価値あるものにすると信じているから。「Shikohin」の製品を通して、人々がストレス社会から休息し、それなしでは生きられないような価値ある体験を与える何かを作りたいという私の思いが名前に込められています。

−−「Shikohin」のベストセラーとシグネチャー商品は?

信原:ベストセラーはエンライトニング・ナイトセラムです。ヒアルロン酸よりも水分を多く含む天然成分シロキクラゲ(トレメラ)の配合により、水分補給と老化防止の特性を持ちます。

ハンド&フットマッサージクリームの処方は、シロキクラゲからの植物由来のヒアルロン酸、保護松樹皮抽出物(ピクノジェノール)、そして幅広い効能のあるCBDオイルで肌を落ち着かせます。ヒノキ、柚子の皮、コパイババルサム、クロトウヒ、白樟脳のアロマセラピー効果と栄養価の高さが、ストレスの多い1日の疲れを癒やします。

小物類のベストセラーは、こんにゃくスポンジと陶磁器製のカッサです。こんにゃくスポンジは、食用こんにゃくの根の繊維から作られ、100%生分解性。こんにゃくは、お肌を優しく角質除去し、死んだ細胞や毒素を取り除くのに役立ちます。陶磁器製のカッサのユニークな形状は人間工学に基づいて設計されており、手に快適にフィットし、顔の輪郭を包み込みます。

「何世紀にもわたって日本の美容法や文化的伝統の一部であった、ホリスティックウェルネスの実践を取り入れる」

−−各国に独自の美容文化がある中で、なぜJビューティにそれほど惹きつけられたのでしょうか?

信原:私の文化的なルーツは日本であり、Jビューティの自然でクリーンな成分とゆったりとした美容法が魅力的だからです。Jビューティはミニマリズムとシンプリシティを極め、自然の美しさと予防的ケアに重点を置いています。その価値観に感化され、ホリスティックウェルネスの知恵と、内面の美が外側に現れるという私の信念が「Shikohin」で表現されています。

−−Jビューティをどんな言葉で定義しますか?

信原:私にとってJビューティとは、日本の天然成分と現代の科学的革新から生まれた、クリーンでシンプルな製品を使用すること。重要なのは、何世紀にもわたって日本の美容法や文化的伝統の一部であった、ホリスティックウェルネスの実践を取り入れる点にあります。肌の自然な輝きを最高水準の美しさとして昇華させるのがJビューティ。化学物質や化粧品を使って外見をつくろったりするのではなく、早い段階で肌や全体的な健康を気遣うことによる予防に焦点を当てているのです。

−−フランスとアメリカの美容メソッドを取り入れた「Shikohin」ですが、他国とJビューティとの美容文化の違いは何ですか?

信原:現在までロサンゼルスに11年間暮らしており、過去に携わったトルコ、イエメン、エジプト、グアテマラ、フィリピンでの仕事のプロジェクトは私に多様性の価値を教えてくれました。私達は世界各国で発見した癒やし効果のある天然成分と、日本の伝統的な漢方医学に使用される治癒効力の高い植物を組み合わせて処方されています。製品開発者は菌類学者であり、キノコを採取し、最新の科学記事を読んで最も効果的な治癒法を見つけることにも優れた人物。フランスと日本の美しさはどちらも非常にミニマルでエレガントなので、その自然に根ざした要素を製品に取り入れたかったのです。

−−昨今Jビューティがこれほど人気になっている理由は何だと思いますか?

信原:自然の美を受け入れ、日常生活をシンプルにしようとする人が増えているからではないでしょうか。自分の体に最もクリーンで安全な天然成分を求める彼らに、高品質で控えめなラグジュアリーと呼ぶべきJビューティが完璧に応えるのです。ますます多くの人が東洋の伝統の知恵に関心を寄せ、スキンケアに対して包括的なアプローチを採用していると感じています。10ステップ以上の多層的なルーティンとして人気のKビューティのトレンドとは異なり、肌の悩みに対する高機能で必要最低限の製品のみに焦点を当てたJビューティは、よりシンプルで手間のかからないルーティンを備えています。シンプルかつ実績のある処方により、バスルームの棚のスペースを占領する無限の製品にお金をかける必要もありません。現代生活のストレスと緊張が高まる中で、人々は平穏な瞬間を生み出し、憩いの場を見つける方法を探しているのだと思います。

−−美容以外で、あなたが日本からインスピレーションを得る要素とは何ですか?

信原:特に自然に感化されますね。日本の森林浴や天然温泉は、「Shikohin」のコレクションに多くの影響を与えました。自然の中で五感が研ぎ澄まされるように、治癒的で多感覚的な体験をしてもらいたいのです。静寂の森の中を歩いたり、心地よい天然温泉に浸かったりする気分で、顔や体を愛情込めてケアしていると感じてもらえたら嬉しい。

−−最後に、今後のヴィジョンについて教えてください。

信原:「Shikohin」は、心身の健康を高めるシンプルで心のこもった美容法で人々に力を与えることを使命としています。なぜなら、永続的な美しさを生み出すことは、念入りな日々の実践を要するプロセスだと考えているから。多くの製品、ステップ、人工的な手を加えず、自然の成分と自然な方法による心を込めた美容法、瞑想、自己認識、健康的なライフスタイルを通して心身に恩恵をもたらします。また、多様性、マインドフルネス、精神的・感情的な幸せ、そして内側から滲み出る美しさをともに育む、包括的かつ支え合いの精神を持ったコミュニティの育成にも情熱を注いでいきます。

信原威

信原威 
プレミアムスキンケア&ウェルネスブランド「Shikohin」創始者兼CEO。ロサンゼルスのさまざまな新興企業の指導者およびコーチを務めた経歴を持つ。また、大企業が革新的なビジネスを始めるのを支援する国際的なリサーチ&コンサルティング会社EXA Innovation Studioを創設した他、人々の日常生活に楽しい瞬間を生み出す製品とサービスに焦点を当てたインキュベーションファウンドE-StudioのCEOでもある。

須山佳子

須山佳子
東京生まれ、パリ在住20年。INSTITUT FRANCAIS DE LA MODE にてブランド経営学のMBAを取得。2010年に日本からのヨーロッパ市場への進出、ブランド戦略、セールス、コミュニケーション専門のコンサルティング会社「デッシーニュ」を立ち上げる。2016 年、Jビューティとライフスタイルブランドをキュレーションするコンセプトプロジェクト「Bijo;」を主催。取引先はハロッズ、ボンマルシェ、リッツ・パリ、セフォラなど大手デパートからセレクトショップまで約20ヵ国、150店舗。

Direction Keiko Suyama

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